2019年9月30日月曜日

(1742)  日本人には見えない日本代表 / RWC2109対アイルランド戦(3)

 
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(K0883)  認知症当事者 ゆっくり接客 <認知症>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0883.html
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国の威信を懸けた代表戦の試合前に必ず行われる国歌斉唱。日本代表選手の半数を占める外国出身者も、“第二の故郷”の国歌「君が代」を完璧に歌いきる。なぜ彼らは母国ではない日本の国歌を覚え、全力で歌うのか
☆☆☆☆☆
 


 日本人に見えない日本代表が多い。こんなに外国人の多い日本チームが勝っても、「日本が勝った」と言ってよいのか、以前はこんなことを思っていましたが、今は違います。
 
===== 引用はじめ
五郎丸歩 @Goro_15
ラグビーが注目されてる今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを。彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ。国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ。#JapanWay
18,195 3:20 - 2015921
===== 引用おわり
 

===== 引用はじめ
ここで、そもそもの日本代表資格取得の条件をおさらいしておきます。
大前提として、他国での代表歴がないこと。
加えて、以下の3つの条件のうち1つでも当てはまれば日本代表資格が得られます。
  出生地が日本
  両親または祖父母のうち1人が日本出身
  日本に3年以上継続して居住している(20201231日からは、5年以上の条件に変わる)
さらに、以下の条件でも代表資格は取得できます。(*)
(*) 稀なケースなので、ここでは無視
===== 引用おわり
https://rugby-island.com/beginner/2161/
 
 これを別の角度から見ると「日本代表を選ぶということは、自らの出身国の代表の資格を捨てるのと同じです」。彼らは重大な決心をして、日本の代表になっています。
 


 次の記事が話題になりました。
 
迫力の「君が代」斉唱、W杯外国出身選手はどう練習?
https://www.sankei.com/life/news/190926/lif1909260046-n1.html
 
 
 「小さな石が一つの大きな岩になるのは、まさにわれわれがやろうとしていること。(メンバー)一丸でゴールに向かいたい」W杯を前に、こう語った日本代表のピーター・ラブスカフニ。
 日本人でも意味を知らない人もいるだろうが、彼らは歌詞や意味を完璧に覚え、全員で肩を組んで熱唱する。
 「君が代の中身を自分たちにつなげ、理解して歌わなければ。より良い試合をするためにも、チームに日本を愛する感情を作らないとならない」と、常々愛国心の重要性を説く主将のリーチ・マイケル。


 《外国出身選手が真剣に君が代を歌う姿を見て泣きそう》《日本人より日本人らしい》 優勝候補の南アフリカに歴史的勝利を収めた前回大会(2015年)では、こうした書き込みがインターネット上で多く見られた。
 
 《外国出身選手が真剣に君が代を歌う姿を見て泣きそう》に賛同する。ただ、《日本人より日本人らしい》となってもらっては困る。日本人にないものが日本のチームに入って来るからこそ、チームが強くなるのだ。





 日本人の人口がこれから減り、日本人だけでは日本の国は成り立たなくなり、今後多くの外国人が日本に移り住むようになる。それを否定的に捉える人が多いが、外国人を受け入れることにより、より成熟した日本に成長していく余地は十分あると思った。
 そのために、先ず、日本人が日本を愛すること。それが軍国主義につながるとは、とても思えない。

(1741)  西田幾多郎『善の研究』(0) / 100分de名著

 
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(K0882)  それでも長寿を目標にするのか <定年後>
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「誠というものは言葉に表わし得べきものでない」。「至誠」―至上の誠実―は、西田における哲学の根本問題といってよい。言葉によって語ることはできず、ただ、人の心の底から底へと静かに伝わる何ものかである
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100de名著」 西田幾多郎『善の研究』が、107()から始まります。Eテレ。
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
講師は、若松英輔(批評家、東京工業大学教授)
 


<全4回のシリーズ>  いずれも10

【はじめに】  名著を読む真の意味
 
第1回  7日放送/ 9日再放送
  タイトル: 生きることの「問い」
 
第2回  14日放送/ 16日再放送
  タイトル: 「善」とは何か
 
第3回  21日放送/ 23日再放送
  タイトル: 「純粋経験」と「実在」
 
第4回  28日放送/ 30日再放送
  タイトル: 「生」と「死」を超えて
 
 
【はじめに】  名著を読む真の意味

 
 西田は哲学を単に輸入するだけでなく、「哲学」という場において東洋的な叡知が開花する可能性を探ります。「『善の研究』の出現によって、西洋哲学に引けをとることのない哲学的探求の場が日本に開かれた」。
 
 西洋哲学が、論理で証明しようとするのに対して、西田は「直観」あるいは「直覚」の意義を説きます。西洋哲学が、言語による証明に重きを置くのに対して、西田は非言語的なものによっても存在を認識できるといいます。
 
 『善の研究』を読もうとする私たちも「あたま」たけでなく「こころ」で、さらには「いのち」で「読む」ことが求められているようです。
 
 名著を読む、真の意味は、言葉という扉を開け、書き手と時空を超えて対話することにほかなりません。
 

<出典>
若松英輔(2019/10)、西田幾多郎『善の研究』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

(1740)  肩に手をかけての行進 / RWC2109対アイルランド戦(2)

 
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(K0881)  孤食の死亡リスク、遠隔共食 <社会的健康>
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試合前の「ウォークライ(戦いの叫び)」。ニュージーランド「ハカ」、トンガ「シピタウ」、フィジー「シンビ」、サモア「シバタウ」。盛り上げてくれる。それを威嚇と感じる私は、日本チームの行進の方が好きだ
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 テレビでちらっと出てきたのだが、RWC2019対アイルランド戦前の、日本チームの行進が印象に残りました。検索で探し出した写真を添付します。
 
===== 引用はじめ
 「史上最大の番狂わせ」と呼ばれた4年前をほうふつさせるパフォーマンスを、日本が演じた。優勝候補のアイルランドを撃破すると「バンザイ」とともに地響きのような歓声が選手たちを包む。過去最多の外国出身選手と、日本選手が「ワンチーム」となり、新たな歴史を刻んだ。
===== 引用おわり
https://www.sankei.com/sports/news/190928/spo1909280072-n1.html
 

 キャプテンのリーチ・マイケルを先頭に、前の人の肩に手をかけて、きれいな体系を組みながら行進しています(本当はテレビ放映のように上から映すのが良いのですが、検索では見つかりませんでした)。「ワンチーム」を一枚の写真で示すなら、これだと思います。
 
 肩に手をかけるのが、何故よいのでしょうか。手をつなぐのでは「おててつないで」と、心細いのを慰め合っているイメージで弱弱しく感じます。肩を組むのは団結力を示すのは良いのですが、互いに拘束し合って窮屈なイメージがあります。肩に手をかけるのは、確かに繋がっている一方、自由度が大きいように感じます。
 


 ハカなどは迫力が魅力だが、あまり好きにはなれません。
 
 「ニュージーランドでは一般的な民族舞踊であり、現在では相手に対し敬意や感謝の意を表する舞として披露されることから、結婚式、卒業式、開会式、歓迎式典、スポーツの試合など、あらゆる場面で目にする機会が多い。死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として葬儀でハカを舞うこともある」
 
 しかし、私には「敬意や感謝の意を表す」ではなく、むしろ「本来はマオリ族の戦士が戦いの前に、手を叩き足を踏み鳴らし自らの力を誇示し、相手を威嚇する舞踊である」のように感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=CrHAxDRuHg8
https://www.youtube.com/watch?v=qIDgrAtce74
 
 私には、どうも馴染みにくいです。
 
===== 引用はじめ
 南太平洋の国々の代表は、国や地域の代表同士の試合前に、「ウォークライ(戦いの叫び)」という踊りを行う。先住民族の戦いの儀式がルーツだ。ニュージーランドは「ハカ」、トンガは「シピタウ」、フィジーは「シンビ」、105日に日本と戦うサモアは「シバタウ」と呼ばれ、試合を大いに盛り上げてくれる。
===== 引用おわり
https://dot.asahi.com/aera/2019092600068.html?page=1
 

<出典>
【写真特集】日本がアイルランド相手に大番狂わせ、ラグビーW
https://www.msn.com/ja-jp/sports/rugby-world-cup/【写真特集】日本がアイルランド相手に大番狂わせ、ラグビーw/ss-AAHYMcJ?ocid=spartanntp&fullscreen=true#image=9
 
Wikipedia 『ハカ (ダンス)


2019年9月29日日曜日

(1739)  果敢に攻める(アドバンテージ) / RWC2109対アイルランド戦(1)

 
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(K0880)  認知症の人が地域社会で安心して暮らせる(大牟田市の場合) <認知症><地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0880.html
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攻める時は果敢に攻める。そういうことをしなかった人の人生は、たとえ失敗はなくても、つまらないもののように思う。対日本戦、アイルランドの最初のトライに「思い切った攻めをする」を感じ、勇気づけられた
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 RWC(ラグビーワールドカップ)が面白いです。対アイルランド戦で一番印象に残ったのがアイルランドの最初の点です。トライに到った過程を添付で示します。
 私が興味をもったのは、アドバンテージというルール、それをどう活かすかです。
 
===== 引用はじめ
 アドバンテージとは、審判が反則を直ちに取らず、「アドバンテージ」と宣言して試合を継続させることです。
 反則があった場合、反則を受けた側がそのままプレイを続けた方が良い結果になると判断した時、審判はその反則を取ることを猶予することができます。
 以下のような場合にはアドバンテージの元となった反則がとられ、反則のあった地点から再開となります。
  反則を受けた側がミスをしたり、相手にボールを奪われて、不利な状況になる
  反則を犯した側がさらに反則を犯す
(※危険なプレー、悪質な反則があった場合は、ただちにその反則を適用します)
 例えば、スローフォワードをカットした場合であれば、ボールキャリアがノックオンをしてしまったり、タックルを受けて相手ボールになってしまった場合には、アドバンテージのあったスローフォワードが適用されて、反則のあった地点のスクラムから再開となります。
 このように、たとえミスをしてもマイボールでの再開が約束されているため、攻撃側は思い切った攻めをすることができます。
===== 引用おわり
【ラグビー用語解説】アドバンテージについて
https://rugbymania-noside.com/about-advantage/
 


 最初に示したアイルランドのトライは、まさにアドバンテージを得ているときのものでした。普通なら、失敗して蹴ったボールが相手のものになってしまうと、厳しく反撃されます。しかし、アドバンテージをとっているので、蹴ったボールが相手のものになってしまっても、その時点で、アドバンテージはなくなり、反則のあった地点に戻り、マイボールで試合が再開できます。
 


 我々が生きている社会には、アドバンテージというシステムはありません。でも、思い切った攻めはしてみたいものです。もちろん取り返しのつかないような失敗は避けなければなりません。しかし、たいがいの失敗は、そんなに深刻なものでなく、お金が減るとか、恥をかくといった程度のものです。
 
 「失敗を恐れず果敢に攻める」。アイルランドの攻撃にそのような姿勢を感じ、私は勇気づけられたのだと思います。


2019年9月27日金曜日

(1738) 【来月予告】西田幾多郎『善の研究』。【投稿リスト】大江健三郎『燃えあがる緑の木』 / 100分de名著

 
◆ 最新投稿情報
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(K0879) 「認知症による物忘れ」(中核症状)と「老化による物忘れ」 <認知症>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0879.html
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☆☆☆☆☆
自分で本を選ぶなら、先ず読まないだろうという本に会えることが、「100de名著」のいいところ。『燃えあがる緑の木』や『善の研究』を「(解説文であっても)読まさせられる」ことは私にとってよいことだ
☆☆☆☆☆
 

【来月予告】 西田幾多郎『善の研究』 / 100de名著
 
201910月号 (100de名著)    テキストは、9月25日発売(NHK出版)
西田幾多郎『善の研究』。講師:若松英輔(批評家・随筆家)


 
3行読めたら、人生が変わる
 
日本一難解な書とも言われる『善の研究』。しかし、読む順序を変えれば、意外なほど腑に落ちる。戦後に人々の飢えた心を癒した哲学には、どんな人生への示唆が詰まっているのか。「知と愛」「善」「純粋経験」……西田幾多郎がその過酷な一生を通じてつむいだ言葉の数々から、「生きる」ことの本質をえぐり出す。
 


【投稿リスト】 大江健三郎『燃えあがる緑の木』

公式解説は、
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/91_ooe/index.html#box00
 


私が書いたのは、
 
(1709)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(0) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/08/1709-0100de.html
 
(1710)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(1-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/08/1710-1-1100de.html
 
 (1712)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(1-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/08/1712-1-2100de.html
 
(1717)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(2-1) / 100de名著
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0858-2.html
 
(1719)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(2-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/09/1719-2-2100de.html
 
(1724)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(3-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/09/1724-3-1100de.html
 
(1726)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(3-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/09/1726-3-2100de.html
 
(1731)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(4-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/09/1731-4-1100de.html
 
(1733)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(4-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/09/1733-4-2100de.html
 

<出典>
小野正嗣(2019/9)、大江健三郎『燃えあがる緑の木』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

2019年9月25日水曜日

(1737)  日本を発信(4) Arrested Hong Kong Leader Andy Chan: ‘Burn China with Us’

香港当局に逮捕された活動家リーダー、陳浩天氏:「中国よ、私たちと一緒に燃えよ」





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(K0878)  認知症の記憶と時間軸 <認知症>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0878.html
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香港での抗議デモが過激になってきた。大規模なデモが始まって3カ月以上がたつが、収束の兆しは見えない。日本を悪しざまにいう日本人もいるが、恵まれた国だ。しかし今の日本にも潜入して工作している人々がいる
☆☆☆☆☆
 


1.   民主主義と人権を擁護する活動家としても知られている陳氏は、都内で開かれた国際会議「J-CPAC2019」に出席するため、8月29日深夜の飛行機で再び日本に向かおうとしたところ、空港で香港警察に身柄を拘束された。釈放されたのは、会議終了日の9月1日未明のことだった。会議に出席はできなかったが、ビデオメッセージを撮影し、会議事務局に送ってきた
 

2.   香港の状況は切迫しているとして、自由社会を守るための革命の必要性を訴え、参加を呼びかけた

2.1.  中国のことを「Chinazi(チャイナチ)」と呼ぶことを提案した

2.2.  香港警察が地下鉄の駅や車両内で手当たり次第、警棒や鉄棒、催涙スプレーで無実の市民に暴行を加え、数百人もの市民が傷つく人道危機が起きている

2.3.  香港警察には、中国人民解放軍や中国の武装警官が入り込んでいる

2.4.  日本入国の制限や装備を売らないといった措置のほか、中国が米ドルを獲得する中心的な窓口の香港に対して全面的な制裁を導入するよう訴えた
 

3.   「香港はすでに燃え盛っています。中国にもその火が広がってほしい。自由はタダで得られるものではありません。自由と尊厳を得るには代償を伴います。中国にも飛び火したならば、われわれの誇りとするところです。自由か死を。香港にどうか制裁を科してください」
 

<出典>
  原文 英語と(関連記事の)日本語
Arrested Hong Kong Leader Andy Chan: ‘Burn China with Us’
http://japan-forward.com/arrested-hong-kong-leader-andy-chan-burn-china-with-us/
 
香港独立派リーダーからのビデオメッセージ 「自由か死を」
http://japan-forward.com/japanese/香港独立派リーダーからのビデオメッセージ/
 
  新聞記事
香港の流血を憂う
【日本を発信】 産経新聞(2019/09/23)
https://www.sankei.com/column/news/190923/clm1909230004-n1.html
 


<前回>
(1708)  日本を発信(3) [FUJI ROCK 2019] Reviewing the Best of Fuji Rock 2019
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/08/1708-3fuji-rock-2019-reviewing-best-of.html

 

2019年9月24日火曜日

(1736)  対象店舗検索のためのホームページ上の地図機能(「キャッシュレス・消費者還元事業」)

 
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(K0877)  アルツハイマー病による視覚認知の喪失 <認知症>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0877.html
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消費税増税に伴う「キャッシュレス・ポイント還元事業」は、実に使いにくそうだ。決済手段がたくさんあるのはよいが、「これしかだめ」というお店も多い。「たまたま使えた人が使う」程度にしか普及しないと思う
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 101日から、キャッシュレス決済をした際の「ポイント還元制度」が始まります。

 920日、経済産業省は「キャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗検索のための地図アプリとホームページ上の地図機能」を公表しました。
https://www.meti.go.jp/press/2019/09/20190920004/20190920004.html
 
2.消費者向け情報提供」
===== 引用はじめ  (箇条書き形式に変えました)
 対象店舗を検索するための地図アプリ及びホームページ上の地図機能を、本日、公表しました。還元率や還元対象となる決済手段は、店舗によって異なります。地図アプリやホームページで御確認ください。対象店舗は随時更新していきます。

(1)  地図アプリは、Android及びiOSのデバイスで、以下のサイトから、ダウンロードすることができます。
 「キャッシュレス・ポイント還元事業」の消費者向けHP
(2)  ホームページ上の地図機能は、以下のサイトに公開しています。
 対象店舗検索のためのホームページ上の地図機能
(3)  また、主要な決済手段の還元方法や上限設定などの概要をまとめました。以下のサイトに公開しています。
 主要な決済サービスの概要
===== 引用おわり
 
リンク先をURLで示すと
(1)  https://cashless.go.jp/consumer/


(2)  https://map.cashless.go.jp/search
(3)  https://cashless.go.jp/assets/doc/major_services_typeA.pdf
 

 二つ目の「対象店舗検索のためのホームページ上の地図機能」を調べてみました。

 最初に、東京駅付近が表示されます。縮小・移動・拡大の手順で調べたい場所を探し、「このエリアを検索」をタップします。すると、一つ目の図のように表示されます。黄色い輪がポイント還元している店舗で、タップすると二つ目の図のように表示されます。街を歩いていて、三つ目の図の標識のあるお店は、対象店舗です。
 例えば、二つ目の図で示したお店は、PayPayしか使えないことに留意してください。
 

 もっと詳しく知りたい方は、例えば、
https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1207485.html
 とんでもなくややこしいです。



2019年9月23日月曜日

(1735) 「ぶら下がる」人々は、どこから来たのか

 
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(K0876)  証券会社から見た高齢者顧客 <高齢期の家庭経済>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0876.html
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個人主義を利己主義に置き換え、家族主義も破壊してした日本。「社会が貧しい」「政治が悪い」「政府はなんとかしろ」「もっと金銭(かね)を出せ」「弱者を助けよ」と叫びはじめた。「ぶらさがる」人々が登場した
☆☆☆☆☆
 
 「社会が貧しい」「政治が悪い」「政府はなんとかしろ」「もっと金銭(かね)を出せ」「弱者を助けよ」…と。利己主義が蔓延している。
 現在の日本は、「ぶら下がる」人々を多く輩出するという、愚劣にして悲惨な状況に陥っている。
 「ぶら下がる」人々は、相互扶助の拠(よ)りどころを失い、政府にぶら下がろうとする。個人主義が確立されていないので自己責任などどこ吹く風、ひたすら喚(わめ)き続けている。
 
 利己主義を抑制しないと、社会が崩壊する。個々人が利己主義を頑なに主張すると、当然他の人の利己主義と衝突する。それを「政府なんとかしろ」と言っても、なんともできるわけがない。各々が自己主張しながらも、全体の調和を見据え、各々が利己主義の一定部分を抑制しないと、折り合いはつかない。それが分かっていない人、分かっていても無視する人が増えているように思える。彼らが「ぶら下がる」人々になっていく。
 
 二つの文明があって、各々が利己主義を否定してきた。
 能力第一の狩猟民族系から個人主義が生まれ、近代以降、世界中で威張っている。その個人主義は、個人の自立・自律・自己責任を確立してゆくことにより、利己主義を抑制してきた
 一方、東北アジア(日本・中国など)では、多人数の協力第一の農耕民族系が続き、その基盤となる家族主義(一族主義)を中心にして生きてきた。その家族主義では一族の長を核として血族が団結して相互扶助を行ってきた。その〈無償の愛〉で利己主義を乗り越えてきた。
 
 しかし、明治維新後、日本は個人主義の導入を図り、特に戦後それを推進したが、猿まねに過ぎず、個人主義は利己主義と化して今日に至っている。また、伝統的家族主義を古臭(ふるくさ)く否定すべきものとして破壊してきた。共同体そのものの家族主義を自ら拒否し、今や心の故郷も失ってしまった。
 
 日本人は異文化の合成、早く言えば各文化のいいとこ取りに巧みだ。となれば、個人主義と家族主義とを合成して共に身に付けさせることを試みてはどうか。その一つのあり方が「和して同ぜず」(子路第十三)である。
 
元々の文を整理したものを、添付に示す。
 
続く
 
<出典>

【古典個展】大阪大名誉教授・加地伸行 「ぶら下がる」人々
産経新聞(2019/09/22)
https://www.sankei.com/column/news/190908/clm1909080006-n1.html

 

(1734)  ラグビー観戦を楽しむ三つのヒント

 
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(K0875)  高齢化が進んでも希望が持てる街に <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/09/k0875.html
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ラグビーはどんなスポーツかを知っていると、見ていても楽しくなる。そのために役立つ記事を紹介する。背番号とポジション(役割)とがある。役割をどう働かせて勝利に結びつけるか。それを体で表現するスポーツ
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 以前にも紹介したと思いますが、次の記事がとってもいいです。
『誤解されがちな「One for all, All for one」の本当の意味』
https://note.mu/ss_morioka/n/n8d4e9222f517
 
 ラグビーはあまり知らないが、面白そうだなと思った人は、読んでみてください。そこに書かれていることが、ゲームの中でいかに実現されているかを見る、という観点で試合を観ると面白さが何倍も増えます。折角日本でワールドカップを開催しているのだから、その間に是非。なお、筆者は「ラクビーで学んだこれらのことが、今、僕の仕事をする上での考え方の礎になってます」と書いています。お仕事にも役立つと思いますよ。
 
 
 ポイントだけ紹介すると、

(1)  それぞれのポジションでファンクション(機能、ミッション)が分類されており、そのポジションの人が自分の役割を果たさないと、トライが取れないスポーツなのです

(2)  One for all, All for one」の意味は、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」ではありません

(3)  ラグビーというスポーツは、攻撃をする際、サインがでて全員がそのサイン通りの動きをします。サインはトライを取るために出すので、理論的にはサイン通りに全員がプレーすれば必ずトライが取れます。 ―― が、これが現実では取れません
 

【展開】

(1)  それぞれのポジションでファンクション(機能、ミッション)が分類されており、そのポジションの人が自分の役割を果たさないと、トライが取れないスポーツなのです

 (1732)に示した一つ目の絵(再録します)、少し大変かと思いますが、これを覚えると、ラグビー観戦が一気に面白くなります。その際、番号も必ず一緒に覚えてください。
 ラグビーで出場できるのは15人で、原則としてこの人たちは115の背番号をつけています。この背番号は説明図の番号と一致します。
 例えば、背番号9の選手がいたら、「この人はスクラムハーフで、密集プレーから最初にボールを展開する役割の人で、俊敏で小柄な選手が多い」と思い出せたら面白くなります。ゴチャゴチャ?ボールの取り合いをしているとき、8番、9番、10番が目立ちます。また、大きくボールをけり込まれたときは、先ず15番が目立ちます。その後、12番や13番にボールがわたり、仕上げは11番や14番です。3トライした松島は、この試合では14番でした。また、ラインアウトでボールを投げ込むのが2番で、受け取るのが4番か5番です。
 リザーブの選手が入ってくると、背番号は16以上で、役割は背番号だけでは、よく分かりません。そこが面白いのです。「この20番は、いったいどういう役割の人か」謎解きしながら見るのも楽しみの一つです。
 

(2)  One for all, All for one」の意味は、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」ではない

 本当の意味は、「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」です。一つの目的とは、ゴールです。
 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」は、美しい言葉ですが、実践には役に立たず、捨てなければいけない言葉です。勝ちたければ、「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」でなければなりません。勝つために最善を尽くそうとするとすることを通じて、チームプレーが展開されます。
 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」は保険会社のキャッチフレーズで、ラグビーの格言ではありません。福祉や災害支援でも使われるようですが、勝ち負けの世界ではないので「一人はみんなのために、みんなは一人のために」でよいのです。ただ、何かをやり遂げようと言う場面では、福祉であっても「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」に立ち返らないと成就しません。
 

(3)  ラグビーというスポーツは、攻撃をする際、サインがでて全員がそのサイン通りの動きをします。サインはトライを取るために出すので、理論的にはサイン通りに全員がプレーすれば必ずトライが取れます。 ―― が、これが現実では取れない。

 印象的な場面がありました。ボールを奪い返してゴールに向かって走る、捕まりそうになって、伴走していた選手にボールをパス、その選手かトライを決めたのですが、その背番号が5でした。
 知識がない人は「点を取った」で終わりです。でも、背番号5は、ロックの背番号で、この人は本来「チーム屈指の高身長。ラインアウトのジャンパー役」なのです。つまり、本来の役割とは全然違うことをしています。だから「あっ凄いことやったね」と感動できるのです。
 ラグビーは、観ている人に感動を与えるばかりでなく、その考え・姿勢はビジネスでも使える、とても実践的なスポーツです。
 でも、怖そうなので、自分ではしません(笑)というか、できません。救急車のお世話なってしまいそうです。観戦だけにしておきます。
 

<出典>
 添付図は、産経新聞(2019/09/20)から

 

2019年9月21日土曜日

(1733)  大江健三郎『燃えあがる緑の木』(4-2) / 100分de名著

 
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第4回  23日放送/ 25日再放送

  タイトル: 一滴の水が地面にしみとおるように
 
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 


【テキストの項目】

(1)   総領事の死と、薔薇の香りの奇蹟
(2)   ドストエフスキーとの響き合い
(3)   サッチャンの出奔とアウグスチヌス
(4)   文学テクストが将来を予言する
(5)   ギー兄さんの受難
 
(6)   反復のなかで変化する意味
(7)   予行演習としての行進
(8)  「人間」は続いている
(9)   すべては揺れ動く
 


【展開】

(1)  総領事の死と、薔薇の香りの奇蹟
(2)   ドストエフスキーとの響き合い
(3)   サッチャンの出奔とアウグスチヌス
(4)   文学テクストが将来を予言する
(5)   ギー兄さんの受難
 以上は、既に書きました。
 


(6)   反復のなかで変化する意味
 「自分が三人組に襲撃を受けて傷を負わされたように、かつて学生運動の一党派に属していたギー兄さん自身も三人組の一人として襲撃隊に加わったことがある」とサッチャンに言います。
 大江文学の特徴に、反復の主題があるとしたら、ここにもそれが見て取れます。襲撃ということが二度繰り返されています。しかしその意味は変化しています。
 
(7)   予行演習としての行進
 教会はいずれ行うべき「世界伝道の行進」のための予行演習として大がかりな行進を組織しました。すると「行進参加者全員の集中が行われた、ちょうどその時刻に、阿川一号機と二号機でまったく同時に事故が起こる」という奇蹟が起こりました。
 今後の教会の進み行きについては、二つの極に分かれました。①教会という本拠をより堅個に組織化。②「森のなかの教会」という本拠をベースとしての伝道の旅。しかし、ギー兄さんは「その本拠という考え方は、まちがっているのじゃないだろうか?」と疑問を呈します。
 「農場を拡大し礼拝堂を建設とたことはあやまちでした。本当に魂のことをしようとねがう者は、水の流れに加わるよりも、一滴の水が地面にしみとおるように、それぞれ自分ひとりの場所で、「救い主」と繋がるよう祈るべきなのだ」。


 
(8)  「人間」は続いている
 大江は子供のころ森で迷子になり、数日後倒れているところを発見されます。「お母さん、僕は死ぬのだろうか?」と尋ねると、母はこう答えます。
 ―― もしあなたが死んでも、私がもう一度、産んであげるから、大丈夫。
 この母の言葉について、子供たちに向けた講演のなかで作者はこう言います。
 私の母がいったのは、「あなたは死んだ子供のかわりに生きているんだ」ということでした。それは何を私に教えたかったのかというと、「人間」は続いているということです。

 ギー兄さんは、大檜の枯れ枝に火をつけるようサッチャンに提案します。それに答えてサッチャンが問います。 ――「燃えあがる緑の木」を、実際に演出したいの?
 文字どおり燃えあがる緑の木となって大檜は燃えさかります。周囲は大騒ぎになります。教会の「しるし」であった「燃えあがる緑の木」は、このようにして現実のものになります。しかしそれは同時に、その木が消失するということです。

 ギー兄さんは迎えに来た車にのって、巡礼団に加わるべく、「屋敷」をあとにします。彼は、<さきの>ギー兄さんを襲った受難を反復することなく無事に、<魂のこと><集中>する旅に出発できることになるのでしょうか…。

(9)   すべては揺れ動く


 この長大な小説を読み終わったあと、読者が浸されるのは、それこそ両義的な感情です。僕たち自身が「燃えあがる木」になったかのように、僕たちはこの小説の結末がもたらす二つの感情――希望と絶望――のあいだで揺れ動くことになるのでしょう。しかし、それでいいのです。
 なぜなら大江自身の魂もまた、僕ら以上に揺れ動いているからです。
 


<出典>
小野正嗣(2019/9)、大江健三郎『燃えあがる緑の木』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)