2020年6月17日水曜日

(2003)  会議3形態の不可逆的変化 / オンライン会議で変わるもの(2)


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「リアル会議」「オンライン・画像有会議」「オンライン・画像無会議」。コロナ禍による「リモート」の要請で、「オンライン・画像有会議」が増えている。コロナ禍が落ち着いても、リモート会議は増え続けるだろう
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 コロナの影響を受けて、リアル会議(実際に会議室に集まって行う会議)が減り、オンライン・画像有会議(離れたところで、話している姿を映しながら行う会議)が増えている。もう一つ、オンライン・画像無会議(離れている所で、声だけで行う会議)を想定してみる。LINEのグループ通話(ビデオ通話でなく無料通話)のイメージである。

 会議の3つの形態
(1)  リアル会議
(2)  オンライン・画像有会議
(3)  オンライン・画像無会議

 元々は、(1)だけだった。テレビ会議システムは、10年前以上から存在したが、高価であり個人としては使いにくかった。また、企業において設備を整えても、使い勝手が悪かったので、劇的には普及しなかった。
 スマホが普及して、LINEのグループ通話が可能になり、個人において(3)が使われ始めた。視覚情報が遮断されるため、一定以上は広がらなかった。LINEのビデオ通話((2)に相当)も使われ始めたが、LINEグループ内でしか使えないので、広く普及するに至らなかった。
 Zoom会議システム等が進化を遂げ、コロナ禍で「三密を避ける」という目的で使われ始めた。従来は縁のなかった人も、盛んに開催される「Zoom(オンライン)セミナー」に参加してみて、その利便性に気づき、「Zoomミーティング:会議、打合せ、雑談会、インターネット飲み会」参加の機会が増え、自ら開催してみる人もあらわれるようになった。
 企業においては、従来、「東西合同会議」テレビ会議システムで行おうとしても、「会議後の飲み会ができない。直接会う機会こそ大事」という意見で、ブレーキがかかっていた。その意見ももっともであるが、「テレワーク」が求められ、否応なくテレビ会議の利用が増えた。
 コロナ禍が落ち着いてきた今でも、「県境を越える」ことに自粛が求められ、「夜の飲食」もはばかられている。さらに、大きな方向として、特に若年層において「会議後の飲み会(特に「えらい人」と若手が一緒に行く飲み会)」は敬遠される傾向にある。

 特に、大規模の講演会は、のきなみオンラインになると予想する。先ず、会場を事前に抑える必要がない。会場費がほぼ必要ない。「参加者が少ないと赤字になる」などとビクビクしないでよい。中止しても、会場費のキャンセル料は発生しない。参加者の場所が制約にならない、北海道からでも、沖縄からでも、海外からでも、参加者を募ることができる。交通費のことを考えると、参加者としては、参加費が少々高くなっても経済的になりたつ。行き来に多くの時間を割いて、場合によっては泊りがけでいっていたものが、実質、その時間帯だけの拘束だけですむ。
 「リアル会議」と「オンライン会議」を比較すると、回数ベースでは、「リアル会議」の数は多いままであろうが、人数ベースでいえば、「オンライン会議」のウエイトは、どんどん高まると思う。

 技術の進歩、「付合い文化」の変質に、コロナ禍の原動力が加われ加速された「(2)オンライン・画像有会議」は、コロナ禍が収束しても、その利便性の故に増え続け、元には戻らないだろう。

 続く

<出典> なし。オリジナル


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