2020年5月11日月曜日

(1966)  山田洋二と渥美清 - 寅さんの世界 / あの頃日本人は輝いていた(1)


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敗戦にともない満州から引き揚げた。宇部中学では異端視された。やがて両親が離婚、家族はバラバラになる。一家団欒への憧れ、血のつながりへの疑問が後の映画に盛り込まれることになる。 … 山田洋二の中学時代
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 東京の下町、葛飾柴又の草団子屋「とらや」を舞台に展開される人情喜劇「寅さんシリーズ」は、26年にわたる48作品となり、世界最長の映画シリーズとしてギネスブック国際版にも認定された。なぜ皆に愛され、かくも長い間に渡って48作品も世に送ることができたのであろうか。

(1)  日本の風景がそこに再現されている
 貧しいが家族の団欒があり、お互いに相手を気遣う近所付きあいがある。第六作のヒロイン(若尾文子)はいう、「私、何だかここに来てほっとしているの。人間が住んでいる所って気がしてね。だから昨夜は久しぶりにぐっすり眠れたわ」

(2)  葛飾柴又からカバン一つで旅に出る寅次郎、そこには、都会と遠く離れた地方での生き様がある
 寅次郎が旅に出る全国各地がロケ地として選ばれ、土地の風物とともに紹介される。行かなかったは、高知県、富山県、埼玉県だけだったという。

(3)  毎回登場するマドンナの顔ぶれ
 京マチ子、池内淳子、香川京子、岸恵子といった大女優からアイドル系の伊藤蘭、榊原るみ、・・・ 最後は寅さんが振られてまた旅に出る、その筋書を楽しめる。


山田洋二(1931~)
 大阪生まれ。東京大学卒業後松竹に入社。寅さんシリーズのほか「幸福の黄色いハンカチ」「たそがれ清兵衛」「家族はつらいよ」などの作品でも知られる。

渥美清(19281996
 東京生まれ。浅草の舞台コメディアンからNHKのバエティ番組で人気を得、映画界に入る。テキ屋の口上など独特の話芸と演技により寅さんシリーズで国民的人気を得た。

添付写真は、
https://www.cinemaclassics.jp/tora-san/movie/1/
https://ovo.kyodo.co.jp/news/entame/a-1358149

<出典>
池井優、『あの頃日本人は輝いていた』(芙蓉書房出版)


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