2018年9月30日日曜日

(1377)  次の行動に時間がかかる

 
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(K0518)  高齢者の新しいインフラ「御用聞き」 <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0518.html
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 「原坂一郎の子育て相談」について何度か書いてきたが、なかなか興味深いです。子育てにおける知恵は子育てだけではなく、幅広く応用できると思います。
 
 「やらなければいけないのだろうが、行動をなかなか始められない」という大人も多いでしょう(私もその一人です)。
 


 今回の相談は、

===== 引用はじめ
 4歳の息子は毎日、着替え、歯磨き、風呂、就寝など、次の行動に移るまでにすごく時間がかかります。もっとてきぱきと動けるようになるために、何か良い方法はないでしょうか。
===== 引用おわり
 

 原坂さんの答えは

(1)  理由を教える
(2)  仕上げは子供
(3)  楽しく
 

【展開】

(1)  理由を教える

===== 引用はじめ
 理由を教えてあげましょう。その際、「虫歯になったら歯医者さんに行かないといけなくなるよ」とか「風呂に入らなかったら体が臭くなっちゃうよ」など、本人の不都合に結びつくようなことを、やや大げさに言えばいいですよ。
===== 引用おわり
 

(2)  仕上げは子供

===== 引用はじめ
 「仕上げはお母さん」という歌がありますが、最初は子供にさせ、最後に親が手伝うという方法は、お子さんの性格だとうまくいきません。手伝おうにもそもそもやらないのですよね。
 お子さんにはその逆で、最初に手伝って、仕上げの部分を自分でさせるのがいいと思います。着替えなら、袖を通してボタンを上だけつけてやり、残りは自分で。歯磨きなら、最初磨いてやってから、仕上げを子供が自分で、という感じです。
===== 引用おわり
 

(3)  楽しく

===== 引用はじめ
 手伝う際は、例えば袖から手を出したときに「ニュ~」と言ったり、歯を磨く際は「キュッキュッ」と言うなど、少しでも楽しい気持ちになるようにすると、それらの行動が「楽しい」というイメージになり、自分からやるようになることも増えるはずです。
===== 引用おわり
 


【考察】

 子どもの場合は、お父さん・お母さんにそういう対応してもらえば、解決に向かいます。
 
 「やらなければいけないのだろうが、行動をなかなか始められない」という大人も多いでしょう(私もその一人です)。その大人には、必ずしもお父さんや・お母さんがついていてくれません。ならば、自分自身の中に、お父さんやお母さんを置いてみてはどうでしょうか。
 


<出典>
次の行動に時間がかかる
【原坂一郎の子育て相談】  産経新聞(2018/09/19)
 
何事もてきぱきと動けない4歳の息子…どうすれば
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/180923/lif18092316000010-n1.html
添付は、このサイトからのイメージ写真


2018年9月29日土曜日

(1376)  (27) 福沢諭吉『福翁自伝』 / 「明治の50冊」

 
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(K0517)  保険外リハビリ <体の健康>
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1.   『福翁自伝』は、福沢諭吉の自伝である
1.1.  口述筆記させたものである
1.2.  小林秀雄の評価
 

2.   福澤諭吉はどんな人だったのか
2.1.  近代日本の啓蒙思想家
2.2.  功なり名挙げた存在
 

3.   物質文明ではない部分
3.1.  風俗や政治・社会制度
3.2.  近代的社会の構築、自立した個人の確立
 

4.   「一身独立して一国独立する」
4.1.  一国独立する
4.2.  一身独立する


5.   現在へのヒント
 
 
【展開】

 
1.   『福翁自伝』は、福沢諭吉の自伝である
 
1.1.  口述筆記させたものである
===== 引用はじめ
 福澤諭吉が晩年に自らの生涯を口述筆記させた … 自伝文学の傑作として今も読み継がれている。

 その波瀾(はらん)万丈の生涯を、ユーモアを織り交ぜた洒脱(しゃだつ)な口調で語っていく。
===== 引用おわり
 

1.2.  小林秀雄の評価
===== 引用はじめ
 昭和の批評家、小林秀雄は「強い己れを持ちながら、己れを現わさんとする虚栄が、まるでない」と評し、「日本人が書いた自伝中の傑作」と絶賛した(『考えるヒント』)。
===== 引用おわり
 


2.   福澤諭吉はどんな人だったのか
 
2.1.  近代日本の啓蒙思想家
===== 引用はじめ
 近代日本を代表する啓蒙(けいもう)思想家、 ‥‥ 封建社会から近代国家に向かう激動期を思想的にリードした
===== 引用おわり
 
2.2.  功なり名挙げた存在
===== 引用はじめ
 幕末以来の著述活動はもとより、慶応義塾の創設や高級紙「時事新報」の創刊など、教育者や経営者としても功成り名遂げた存在だった。
===== 引用おわり
 


3.   物質文明ではない部分
 
3.1.  風俗や政治・社会制度
===== 引用はじめ
 英学を猛勉強して米国へ渡る。米側が案内したメッキ工場や電信などの科学技術については既に輸入書で学んだ通りで驚かなかったが、女性尊重などの風俗や政治・社会制度の違いには仰天した。
===== 引用おわり
 
3.2.  近代的社会の構築、自立した個人の確立
===== 引用はじめ
 日本が封建社会から文明国となる際、工場や軍艦といった科学技術の移入よりもずっと難しいのは近代的社会の構築であり、それを市民として支える自立した個人の確立である-
===== 引用おわり
 


4.   「一身独立して一国独立する」
===== 引用はじめ
 。「一身独立して一国独立す」と説いた希代の啓蒙家、福澤がいかにして誕生したか。その一部始終を、よくできた小説のような味わいで読み進められる。
===== 引用おわり
 
4.1.  一国独立する
===== 引用はじめ
 明治28年の日清戦争の勝利で、「一国の独立」はひとまず達成をみた。だがプロイセンを範とした官尊民卑の明治国家が完成するこの時期、人民の国家への依存は次第に高まりつつあった。
===== 引用おわり
 
4.2.  一身独立する
===== 引用はじめ
 「本書と対になる存在といえる『修業立志編』をはじめ、日清戦争後の福澤の著作はすべて『一身の独立』に関する内容。個人の独立を基盤にしない国家の独立の脆弱(ぜいじゃく)性について、福澤は不安を抱いていた」
===== 引用おわり
 
 
5.   現在へのヒント

===== 引用はじめ
 現在も、所属集団の「空気」に従う形で、非合理的判断や違法行為へと流されてしまう組織人は後を絶たない。合理的思考を保ち、理非曲直の判断を空気に委ねない「強い己れ」を、日本社会の中でいかに確立していくべきか。刊行から100年以上たってなお、『福翁自伝』はわれわれに大きなヒントを与えてくれる。
===== 引用おわり
 


【プロフィル】福澤諭吉(ふくざわ・ゆきち)
 天保5年12月(1835年1月)、豊前国(現大分県)中津藩士の家に生まれる。安政5(58)年、江戸で蘭学塾を開く(後の慶応義塾)。英語を独習し、幕府の外国奉行翻訳方を務める。維新後は新政府への出仕を拒み、在野で教育や言論活動に注力。『学問のすゝめ』『文明論之概略』など多数の啓蒙書を著した。明治34(1901)年、死去。
 


<引用>
正福澤諭吉『福翁自伝』 希代の啓蒙家誕生の軌跡
【明治の50冊】(27) 産経新聞(2018/09/17)
 
(27)福澤諭吉『福翁自伝』 希代の啓蒙家誕生の軌跡
https://www.sankei.com/life/news/180903/lif1809030006-n1.html
写真は、このサイトからの転載。


(1375)  モンゴメリ「赤毛のアン」(1-2)(解説1) / 100分de名著

 
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(K0516)  保健・介護予防の一体化 <体の健康><介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0516.html
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第1回  1日放送/ 3日再放送
  タイトル: 想像力の翼を広げて
 
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 


ここでは、5個のテーマを取り上げます。
 
A)  感激する力
B)  マシュウの変化(重要かつ感動的な転換)
C)  想定外のことを受け入れる
D)  想像の余地
E)  名前をつけたがる習性
 


【展開】
 
A)  感激する力

===== 引用はじめ

 … 少女はささやきます。「木々が眠りながらお話ししているのを、聞いてごらんなさい(略)きっとすてきな夢を見ているにちがいないわ」
 … (リンド)夫人にとってはつまらない景色でも、この少女にとってはこのうえなく魅力的な場所であることがわかります。それを可能にしているのは、少女の「感激する力」です。何気ないものにも心を動かし、そこに意味を与えられずにいられない、人間の根源的な衝動にしたがう。そんな少女の個性が見えてくる場面だと思います。
===== 引用おわり

 毎日つまらない日々を送っていると思うのは、そこにつまらない日々があるのではなく、この「感激する力」が弱まっていることによるのかもしれません。優れた和歌に接するとき、そのように思うことがあります。何事でもない日常から、素晴らしいものを発見して、切り取ったのだと思います。
 

B)  マシュウの変化(重要かつ感動的な転換)

(K0514)  定年後の四つの可能性 <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0514.html
で取り上げました。
 

C)  想定外のことを受け入れる

===== 引用はじめ
 (アンがめでたく「グリン・ゲイブルズ(切妻屋根)のアン=原作の題名」になったことは)孤児のアンにとっては大きな変化ですが、偶然の子を受け入れたマシュウとマリラにとっても、これは想定外のことだったと言えるでしょう。人間は想定外のことを受け入れて、自分の意図を超えた流れに身を投じることで、成長をとげていく。そうした主題が表現されている部分だと思います。
===== 引用おわり

 自分の人生を振り返ると、すごく当たっているように思います。自分の成長を意識して自分の環境を整えてきましたが、そうでない環境にいきなり放り込まれてしまう。そこで悪戦苦闘し、なんとか解決し、気づくと自分が成長していたということです。
 ジョン・D.・クランボルツ教授の「プランドハプンスタンス」(キャリアは偶然の出来事、予期せぬ出来事に対し、最善を尽くし対応することを積み重ねることで形成される)も同じような考えだと思います。
https://kotobank.jp/word/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%8F%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B9-1125685

 アンだけではなく、マシュウもマリラも成長していきました。
 

D)  想像の余地

===== 引用はじめ
 しきりと「想像の余地」という言葉を口にしますが、想像を働かせることができる場所ならば楽しい空間に変えることができるのです。ブライト・リバーの駅で迎えが来なくて不安だった時も、桜の木に登って花の中で眠るのは素敵だわ、と想像することで楽しく待つことができました。
===== 引用おわり

 楽しい想像をする人、辛い想像をする人、想像しない人、の三種類に分けられるのではないでしょうか。楽しい想像をするか辛い想像をするかは、人により、ほぼ自動的に決まるように思います。アンは楽しい想像をする名人であり、パレアナ(ポリアンナ)もその仲間でしょう。辛い人生を送ったが故に、楽しい想像をする力が養われたような気がします。
 

E)  名前をつけたがる習性

===== 引用はじめ
 アンの特徴のひとつに「歓喜の白路」「輝く湖水」「雪の女王」「ボニー」などと、なんにでも名前をつけたがる習性がありますが、気に入ったすてきなものに想像力で肉づけをし、さらに自分で名づけをすることで、それがアン自身のもの、アンの世界に属する一員のように感じられるのかもしれません。
===== 引用おわり

 名前をつけるということは、したことがないが、良い事のように思いました。しかし「気に入ったすてきなもの」を見つけ、「想像力で肉づけ」をし、「自分で名づけ」をすること、三つとも難しそうです。
 目の前の一つ一つの景色、一つ一つの出来事、一人一人との出会い、それらを惰性の中に流してしまわないようにするのは、「名前をつける」効用の一つだと思います。
 


<出典>
茂木健一郎(2018/10)、モンゴメリ「赤毛のアン」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付写真は、この本からの転載


2018年9月28日金曜日

(1374)  ストレスに強い人の考え方の特徴

 
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(K0515)  特殊詐欺対策 <見守り>
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Facebook で人気らしいです。もらってきました。
 

【ストレスに強い人の考え方の特徴】

(1)  「まあいいか」と受け流す
(2)   マイペースを保てる
(3)   人生は思い通りにはならないと思う
(4)   タイミングが悪かったと考える
(誰のせいにもしない)
(5)   相手の事情も想像できる
(6)   何事も経験と思う
(7)   周囲に頼れる
(8)   現実逃避が上手
 


私は、結構ストレスフルな生活をしているが、
同時に、ストレスに強いようです。
 
今のところ、気持ちは大丈夫ですが、
体が、どこまでもつかな …
 


8項目の中では、(5)が上手になってきたような気がします。
相手に腹を立てても、事情がわかると怒り続けられなくなります。
 


ストレスが全くないという状態は、
私にとっては、惨めな状態です。
 
「適度なストレス」はむしろ好ましいと言われています。
生産性を上げ、充実感を満たしてくれます。
 


高い目標を掲げ、それに向かおうとすると、
ストレスが出てきます。
到達目標を高くすれば、ストレスも高まります。
 
では、どこまでが「適度なストレス」なのでしょうか。
それを測る物差しは、どこにもありません。
 
自分の心の状態、体の状態と
相談しながら決めるしかありません。
 


ストレスを限度以内に収めるため、私は、
周囲に頼ることもあり、逃げることもあります。


2018年9月27日木曜日

(1373)  モンゴメリ「赤毛のアン」(1-1)(あらすじ1) / 100分de名著

 
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(K0513)  10月1日は「生涯現役の日」 <高齢期の仕事>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0514.html
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第1回  1日放送/ 3日再放送
  タイトル: 想像力の翼を広げて
 
 
【テキストの項目とあらすじ】
 
(1)  作者モンゴメリの生い立ち

 

(2)  最初の登場人物はリンド夫人

 主要な3人が登場します。
  リンド夫人:世間のいろいろなことによく通じていて、世話好きで、お節介で、詮索好きで、ありがたいけれど少し迷惑な隣人
 マシュウ:知らない人をたずねたり、口をきかなくてはならないところへはいっさい、顔を出そうとしない
 マリラ:見るからに見聞のせまい、ゆとりのない心持を思わせたが、事実そのとおりであった。しかし、口のあたりに何か、もう少しどうかしたらユーモラスなものになる、と言えなくもない感じがただよっていた。
 

(3)  オペラ三重唱のような人物紹介

 マシュウとマリラは、孤児院から小さな男を一人もらうことにして、マシュウが迎えに行きました。リンド夫人は、二人とも子どもの知らないという理由で、不賛成。マリアによれば、体がきかなくなったので、男の子を希望したとのこと。マシュウは女性が苦手です。
 

(4)  自分ではなにひとつ解決しないマシュ

 マシュウが駅に着いたら、待っていたのは女の子でした。何か行き違いがあったようだが、そのことは言えず、家に連れて帰ることにしました。
 

(5)  想像力ではちきれんばかりの赤毛の少女

 アンは話し続けます。マシュウは意外にも、面食らうこともなく「この子のおしゃべりは気にいったわい」と思っているのでした。
 

(6)  アヴォンリーの美しさにうたれて

 アンは、アヴォンリーの美しさに感動します。
 

(7)  eのついたつづりのアンで読んでください」

 マリラは、男の子でないのに驚きました。アンは男の子でない自分は欲しがられていないと理解し、泣きじゃくり始めました。
 

(8)  変化するマシュウ

 マシュウは、アンを孤児院に送り返すことに「いやな」気持ちになりました。「置いとけませんね。あの子がわたしらに、何の役にたつというんですか?」と言うマリラに、「わしらのほうであの子になにか役に立つかもしれんよ」突然マシュは思いがけないことを言いだしました。
 

(9)  アンが語る生い立ち

 アンは促され、身の上話をします。生後三ヶ月で父母が死に、先ずトマス小母さんに、次にハモンド小母さんに預けられ、最後に孤児院に引き取られたとのこと。マリラの心が揺れはじめました。「たしかにこの子はほんとうの家ができるのだと思って、大よろこびしていたにちがいないのだ」。
 

(10)グリン・ゲイブルスへ

 ちょうどブリュエット夫人の家で手伝いの女の子を頼みたがっているので、孤児院に返す必要はない、と言われます。しかし、ブリュエット夫人は口やかましい女で「おそろしく働き者で人をこき使う」、そのうえケチで癇癪持ちで、子どもたちは生意気でけんかばかりしていると、マリラは聞いていました。アンを引き取ることに決めました。
 

(11)「赤毛」の屈辱

 リンド夫人に「髪の赤いこと、まるでにんじんだ」と言われ、いきなり一番のコンプレックスを指摘されたアンは、怒りで顔を真っ赤に燃やして唇をふるわせ、リンド夫人に怒りをぶつけます。リンド夫人はすっかり腹を立てて帰ってしまいます。その後、アンが謝罪し、許されました。
 

(12)つらい現実を乗り越える想像力

 
 
<出典>
茂木健一郎(2018/10)、モンゴメリ「赤毛のアン」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付写真は、この本からの転載


2018年9月26日水曜日

(1372)  モンゴメリ「赤毛のアン」(0) / 100分de名著

 
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(K0513)  10月1日は「生涯現役の日」 <高齢期の仕事>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0513.html
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10月の「100de名著」、モンゴメリ「赤毛のアン」が、10月1日()から始まる。Eテレ。
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 


<全4回のシリーズ>  いずれも10月

【はじめに】  男子も読もう、赤毛のアン
 

第1回  1日放送/ 3日再放送
  タイトル: 想像力の翼を広げて
 
第2回  8日放送/10日再放送
  タイトル: 異なる価値を認め合う
 
第3回 15日放送/17日再放送
  タイトル: 「ひたむきさ」が運命を変える
 
第4回 22日放送/24日再放送
  タイトル: 宝物は足もとにある!
 


 モンゴメリ「赤毛のアン」の予告を見て、講師が脳科学者の茂木健一郎氏なのに驚きました。そういえば、以前にも驚いたことがありました。NHK連続テレビ小説「花子とアン」の最終週に、出版社社長として登場したのも茂木氏でした。
 
 「赤毛のアン」の講師候補から茂木氏を選んだのではなく、茂木氏にお願いをしたら自ら「赤毛のアン」を選んだのでしょう。「赤毛のアン」が茂木氏にとって、一番の愛読書なのかもしれません。
 
 


【はじめに】 男子も読もう、赤毛のアン
 
===== 引用はじめ
 『赤毛のアン』は普通の子の成長物語ではなく、環境に恵まれていない、つらい立場にいた子が、良好な環境を得ることによって輝き始めていくという、ちょっと特別な成長物語です。でもだからこそ、どんな子どもでも機会さえ与えられれば、その子自身の資質をぐんぐんと伸ばすことができるのだという、希望の物語だと思います。
===== 引用おわり
 
===== 引用はじめ
 『赤毛のアン』で成長するのは主人公だけではありません。 … すでに50歳を超えていた二人の大人(マシュウとマリラ)が、アンと出会ったことで思いもよらぬ変化を遂げていく。人が人と出会うことの大切さ、人間の変わっていく可能性が描かれています。それはヒューマニズムと呼ぶべきものかと思います。言葉で説明されても正しく理解しにくいヒューマニズムの精神が、アンの物語を読むことですうっとこちらに入ってくるのです。
===== 引用おわり
 
<出典>

茂木健一郎(2018/10)、モンゴメリ「赤毛のアン」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付写真は、この本からの転載


(1371)  (26) 正岡子規『歌よみに与ふる書』 / 「明治の50冊」

 
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(K0512)  デイサービス「お迎えです」はやめてくれ(シルバー川柳) <その他>
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1.   「歌よみに与ふる書」とはどんな本か

1.1.  短歌の改革の狼煙
1.2.  すでに病床での生活を強いられていた
 

2.   子規は何をどう評価したか

2.1.  くだらないとしたもの
2.2.  絶賛したもの
 

3.   写実性を武器に短歌感の転換を迫った
 

4.   子規はどのように評価されたか

4.1.  批判された
4.2.  収穫も大きかった
 


【展開】
 
1.   「歌よみに与ふる書」とはどんな本か
 
1.1.  短歌の改革の狼煙
===== 引用はじめ
 美術のスケッチを手本にした「写生」を説いて俳句革新を推し進めた正岡子規は、やがて短歌の改革にも乗り出す。 … 『歌よみに与ふる書』はその狼煙(のろし)だった
===== 引用おわり
 
1.2.  すでに病床での生活を強いられていた
===== 引用はじめ
 発表当時、子規は30歳。すでに脊椎カリエスと診断され、病床での生活を強いられていた。
 病に苦しみながら35年の短い生涯を駆け抜けた文豪の衝撃的な歌論は、大衆短歌への道を切りひらく。
===== 引用おわり
 


2.   子規は何をどう評価したか

2.1.  くだらないとしたもの
===== 引用はじめ
 当時、歌の聖典とあがめられていた平安期の勅撰和歌集『古今集』の歌を、駄洒落(だじゃれ)や理屈っぽいものが多いとこき下ろし〈これを真似(まね)るをのみ芸とする後世の奴こそ気の知れぬ奴〉と歌壇の主流派を批判した。
===== 引用おわり
 
2.2.  絶賛したもの
===== 引用はじめ
 一方、現存する日本最古の歌集『万葉集』や源実朝らの雄々しく、迫りくるような調べを持つ歌を絶賛。〈歌は感情を述ぶる〉として〈実景〉〈真心〉といった言葉を連ねた。
===== 引用おわり
 


3.   写実性を武器に短歌感の転換を迫った

===== 引用はじめ
 俳句革新のときと同様、写実性を武器に短歌観の転換を迫ったのだ。
 形を重んじ技巧や理屈をこねくり回すことで権威を誇った旧派歌人への疑問が子規にはあった。目を向けたのが、素直な表現を使い、人間の心の叫びやたくましさも宿す『万葉集』の精神だった
===== 引用おわり
 


4.   子規はどのように評価されたか
 
4.1.  批判された
===== 引用はじめ
 子規は親友の夏目漱石に書簡で打ち明けている。〈歌につきてハ内外共に敵にて候。外の敵ハ面白く候へども内の敵にハ閉口致(いたし)候。内の敵とは新聞社の先輩その他交際ある先輩の小言(こごと)ニ有之候。 … >
===== 引用おわり
 
4.2.  収穫も大きかった
===== 引用はじめ
 もちろん収穫も大きかった。発表後、子規門下には賛同する若い才能が集う。
 子規の論が「伝統的に上流階級のものだった短歌が大衆に開かれる」起爆剤になった。
 その先に、口語や外来語を自在に使う現在の短歌も見えてくる。
===== 引用おわり
 


【プロフィル】正岡子規(まさおか・しき)
 慶応3(1867)年、現在の松山市に生まれる。本名・常規(つねのり)。東大国文科中退。日本新聞社へ入社し、新聞「日本」紙上で俳句の革新運動を展開。短歌革新や写生文の提唱にも力を注いだ。脊椎カリエスによる病床生活の末、明治35(1902)年に死去。著書に『獺祭書屋俳話(だっさいしょおくはいわ)』『病牀(びょうしょう)六尺』など。
 
 
<引用>

正岡子規『歌よみに与ふる書』 心の叫び重視、大衆短歌に道
【明治の50冊】(25) 産経新聞(2018/09/17)
 
(26)正岡子規『歌よみに与ふる書』 心の叫びと実景、大衆短歌に道
https://www.sankei.com/life/news/180827/lif1808270021-n1.html
写真は、このサイトからの転載。