2018年4月14日土曜日

(1206)  子供に必要な「嘘」の教育

 
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http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/04/k0347.html
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 前回からの続きである。復習から。
 
 「あなたの敵を愛しなさい」という命令は、「敵だった相手を、心から好きになれ」と命じているのではない。「たとえ心の中では、今までと同じように憎悪が残っていようと、行動において、相手が好きである場合と同じようにせよ」ということだ。そうすると、「心理の実態と表現は、乖離していること」が許されることになる。しかし、「心理の実態と乖離した表現」は、『嘘』ではないか? キリスト教は『嘘』をつくことを許しているのか - という疑問が湧きおこった。
 

 曽野綾子は、もっと過激だ。「嘘」の教育が、子供に必要だとまで言っている。
 


 「愛」とは、何か。「愛というものは心のセンチメント」ではない。「心の中はどうあろうと、行動と表現だけは相手を許し、相手のためを思い、優しく穏やかに振る舞う」ことこそが愛である。確かにこれは嘘だ。ただ、単なる嘘ではない。「輝くような嘘」だ。
 

 「嘘」だけを切り取って見ると、判断を間違える。多様な人間の営みの一部として「嘘」があり、全体を俯瞰して、その「嘘」がどういう作用を果たすかを見ていく必要があろう。
 
===== 引用はじめ
 嘘をつかない子がいい、などという素朴さは、一面の美点だ。物事は真実を知ることから、判断が始まる。
 少し大人になれば、嘘くらいつけなければ、穏やかに人生を生きることができない。しかしその嘘は、その場しのぎのものではなく、深い配慮の結果であり、それが危機回避のために必要なものでなければならない。
===== 引用おわり
 

 曽野綾子は、「嘘」の教育は、子供に必要だと言う。しかし、それは学校では指導しきれない。一人一人に合った教え方が要るからだ。
 

===== 引用はじめ
 多くの子供は、この部分を独学で学ぶ。そのために必要なのが読書であり、身の回りの賢いおじさん、おばさんの存在であり、言動なのである。
===== 引用おわり

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