2018年4月15日日曜日

(1207)  誰が仏の教えを広めるか/ 『法華経』(3-1) / 100分de名著

 
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http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/04/k0348-blog.html
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第3回 16日放送/18日再放送
  タイトル: 「永遠のブッダ」が示すもの
 

【項目】

(1) 悪人・提婆達多の名誉回復
(2) 龍女の成仏
(3) 「変成男子」は女性差別か

(4) 但し娑婆世界以外で
(5) 『法華経』を広める者は侮辱される
(6) 地涌の菩薩たち
(7) 『法華経』を守り伝える新たな人格像

(8) 久遠実成を明かす
(9) 仏の統一
(10) ブッダとしての永遠性
(11) 菩薩であり、ブッダである
(12) 方便としての涅槃
 


 『法華経』の構成を大枠で捉えると、「授記」→「弘教」→「付嘱」の順で進む。「授記」とは、「いつ、どこで、何という名前の如来になるかという成仏の予言」である。「弘教」とは、仏の教えを広めることである。「付嘱」とは、師から弟子に弘教を託すことを意味する。

詳細は、以下参照
(1192) 思想としての『法華経』を読む/ 『法華経』(0) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.jp/2018/03/11920100de.html
 

 この第3回テキスト(放映)は、「弘教」に当たる。

A)   10章と第11章で滅後の弘教というテーマを見てきた
B)   11章の後半でやや唐突に、提婆達多品と龍女の成仏の話が語られる<(1)(3)
C)   12章で再び「弘教」のテーマに戻り第14章まで続く<(4)(7)
D)   15章では、「釈迦が、四十数年間でどうやってこれだけの菩薩を強化したか」から始まり、仏とは・ブッダとは・菩薩とは・涅槃とは、といったテーマを深めている<(8)(12)
 

【展開】
 

A)   10章と第11章で滅後の弘教というテーマを見てきた

 ここは、前回のFacebook(Blog)紹介した
 

B)   11章の後半でやや唐突に、提婆達多品と龍女の成仏の話が語られる<(1)(3)

 「あらゆる人が成仏できる」という『法華経』最大のテーマからすれば、「悪人成仏」と「女人成仏」があればさらに完璧なものになるという考えから、後世に付け足されたものだろう。
 

C)   12章で再び「弘教」のテーマに戻り第14章まで続く<(4)(7)

 テーマは、「釈尊滅後、誰が仏の教えを広げるか」。順を追ってみると、

  「薬王菩薩、大楽説菩薩ら」が弘教を志願したが、「どこで」かは言及していない
  「有学・無学の男性出家者」「女性出家者」らが、「娑婆世界以外で」の弘教を志願した。娑婆世界とは、この現実の世界のことである。「娑婆世界で弘教するのは大変だから、私たちはそれだけはご免です。ほかのところでやらせてください」と言ってきたわけである
  「他の国土からやってきた八つのガンジス河の砂の数もの菩薩」が、娑婆世界で弘教すると申し出たが、釈尊は却下した
  釈尊は、娑婆の世界で弘教する人はもう既にいるのだと、「地涌の菩薩」を呼び出した。

===== 引用はじめ
 その時、この娑婆世界の大地が遍く裂けて亀裂が生じた。そして、それらの裂け目の内部から幾百・千・コーティ・ナユタもの多くの菩薩たちが出現した。それらの菩薩たちは、金色の身体と、偉大な人が備える三十二種類の身体的特徴を具えていた。まさにこの娑婆世界に在って、この広大な大地の下の虚空界において楽しく過ごしていたそれらの菩薩たちは、世尊のこのような言葉を聞いて、大地の下から共々に出現したのだ。
===== 引用おわり
 

D)   15章では、「釈迦が、四十数年間でどうやってこれだけの菩薩を強化したか」から始まり、仏とは・ブッダとは・菩薩とは・涅槃とは、といったテーマを深めている<(8)(12)

 これは、次回のFacebook(Blog)で触れる
 


出典
植木雅俊(2018/4)、『法華経』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付図は、この本からの転載



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