2020年1月8日水曜日

(1842)  呉兢『貞観政要』(2-1) / 100分de名著

 
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(K0983) 進む認知症不安だけれど(認知症の入り口) <認知症>
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第2回  13日放送/ 15日再放送
  タイトル: 判断の座標軸を持て
 
【テキストの項目】

(1)   歴史が書き残される国
(2)  「良い決断」はいかに可能か
(3)   人材登用の秘訣
(4)   リーダーに必要な「三つの鏡」
(5)   十思九徳をわきまえる
 
(6)   法に例外をつくるなかれ
(7)   功ある者でも罰すべきは罰す
(8)   リーダーは時間軸を持て
(9)   部下がだらしないのはリーダーのせい
 
【展開】

(1)   歴史が書き残される国
 中国では古来、政権が変わると、現王朝が前王朝の「正史」、すなわち正式な歴史というものを編纂してきました。このように正史が書き継がれる国では、君主が悪いことをすれば確実に記録されます。兄を殺害して帝位を奪った皇帝は、どう書かれるでしょうか。だからこそ太宗も、後世に名君として名を残したいと願い、立派な皇帝になろうと努力したのです。
 
(2)  「良い決断」はいかに可能か
 後世に悪口を書かれないために、太宗は自らの言動を絶えず律していました。そして君主としての判断を誤らないよう、三つのことを実践していました。①歴史に学ぶこと、特に過去の皇帝の失敗に学ぶこと。②優秀な人たちを登用して一緒に仕事をすること。③取るに足らない噂や忠告を聞かないということ。
 
(3)   人材登用の秘訣
 リーダーは優秀な部下を用いて共に政治を行い、無駄な告げ口や悪口を聞かないようにします。人材登用にあたってえこひいきをしません。ゴマすりを出世させないことはもちろん、自分のライバルの下にいた人であっても、能力があれば登用するのです。太宗は、かつて自分を亡き者にしようとした兄の臣下だった魏徴を、その能力を認めて側近にしています。
 
(4)   リーダーに必要な「三つの鏡」
 優れたリーダーにもっとも必要なもの、それは正しい意思決定ができる能力です。良い意思決定する上で必要な心構えは、「三鏡」で表されます。①「銅の鏡」とは、自分の姿や表情を見る鏡、一般的な意味の鏡です。②「歴史の鏡」は、過去に学ぶということです。③「人の鏡」とは、自分の傍にいる魏徴のような人のことです。
 
(5)   十思九徳をわきまえる
 太宗にとって最大の「人の鏡」は魏徴でした。その魏徴は、過去の皇帝とその治世を観察するに、人民は君主の徳の高さによって平和に治まるが、なかなかその徳行を完遂(かんすい)できた君主はいないと述べています。そして太宗に、君主が心に留めておくべき十の思慮と、積むべき九つの徳行を説くのです。 これが「十思(じっし) 九徳(きゅうとく)」と言われるものです。
 
 
 以下は、後に書きます。
(6)   法に例外をつくるなかれ
(7)   功ある者でも罰すべきは罰す
(8)   リーダーは時間軸を持て
(9)   部下がだらしないのはリーダーのせい
 
<出典>
出口治明(2020/1)、呉兢『貞観政要』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)


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