2017年3月17日金曜日

(815) 「雨ニモマケズ」「毒もみの署長さん」「士神ときつね」「なめとこ山の熊」 / 宮沢賢治スペシャル(3-1)


 理想と現実のはざまで
~ 『100分で名著』 320() 22:25 22:50 Eテレ 放映 ~

 
今回は、本文のみ
説明は、次回。

 

(1)     「雨ニモマケズ」

===== 本文 はじめ

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラッテヰル

 
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===== 本文 おわり

 

(2)     「毒もみの署長さん」

===== 本文 はじめ

 四つのつめたい谷川が、カラコン山の氷河から出て、ごうごう白い泡あわをはいて、プハラの国にはいるのでした。四つの川はプハラの町で集って一つの大きなしずかな川になりました。その川はふだんは水もすきとおり、淵ふちには雲や樹きの影かげもうつるのでしたが、一ぺん洪水こうずいになると、幅はば十町もある楊やなぎの生えた広い河原かわらが、恐おそろしく咆ほえる水で、いっぱいになってしまったのです。けれども水が退ひきますと、もとのきれいな、白い河原があらわれました。その河原のところどころには、蘆あしやがまなどの岸に生えた、ほそ長い沼ぬまのようなものがありました。

 
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===== 本文 おわり

 

(3)     「土神ときつね」

===== 本文 はじめ

 一本木の野原の、北のはづれに、少し小高く盛りあがった所がありました。いのころぐさがいっぱいに生え、そのまん中には一本の奇麗な女の樺かばの木がありました。

  それはそんなに大きくはありませんでしたが幹はてかてか黒く光り、枝は美しく伸びて、五月には白き雲をつけ、秋は黄金きんや紅やいろいろの葉を降らせました。

  ですから渡り鳥のくゎくこうや百舌もずも、又小さなみそさゞいや目白もみんなこの木に停とまりました。たゞもしも若い鷹たかなどが来てゐるときは小さな鳥は遠くからそれを見付けて決して近くへ寄りませんでした。

  この木に二人の友達がありました。一人は丁度、五百歩ばかり離れたぐちゃぐちゃの谷地やちの中に住んでゐる土神で一人はいつも野原の南の方からやって来る茶いろの狐きつねだったのです。

 
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===== 本文 おわり

 

(4)     「なめとこ山の熊」  

===== 本文 はじめ

 なめとこ山の熊くまのことならおもしろい。なめとこ山は大きな山だ。淵沢ふちざわ川はなめとこ山から出て来る。なめとこ山は一年のうち大ていの日はつめたい霧か雲かを吸ったり吐いたりしている。まわりもみんな青黒いなまこや海坊主のような山だ。山のなかごろに大きな洞穴ほらあなががらんとあいている。そこから淵沢川がいきなり三百尺ぐらいの滝になってひのきやいたやのしげみの中をごうと落ちて来る。

 
  以降は、下記サイトを参照してください

===== 本文 おわり

 

引用:

山下聖美(2017/3)、『宮沢賢治スペシャル』、100de名著、NHKテキスト
写真:作品群(3)
 
 

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