2017年2月5日日曜日

(775) 落語の世界へ「あくび指南」「文七元結」


今回の「あらすじ名作劇場」は、
落語の世界へ「あくび指南」「文七元結」

201721日(水) 22:00 – 23:00 BS朝日 放映済み
写真は、放映画面より

 

『あくび指南』(あくびしなん)とは古典落語の演目の一つである。

===== あらすじ はじめ

八五郎は、道で友人の熊五郎に遭遇した。 熊さんは、これから芸の稽古に行こうとするところらしい。一緒に来ないかと誘われるが、 この熊さんは以前にもいろんな習い事をかじったことがあり、歌の稽古をすれば長屋中の植木が腐り、踊りの稽古をすれば東の空に円盤が現れたというくらい、 何か芸を習う度に事件を引き起こしてきたので、八五郎は一度は断るが、習う内容が「あくび」という珍しいものであったため、興味が涌き、見学にだけ行くことにする。

そんなわけで芸の先生宅へ行き、あくびの稽古は始まるのだが、一番やさしいという夏のあくびの内容というのでさえ、

 「お~い…船頭さん…船を上手へやっておくれ…堀へ上がって、一杯ヤッて…夜は中へでも行って遊ぼうか…船もいいが、こう長く乗っていると、退屈で…退屈で…(フワァ~~)ならねぇや…」

という難しそうな内容であるため、熊さんは悪戦苦闘する。その上、熊さんは、「遊郭」のくだりになると必ずと言っていいほど脱線してしまう。先生からも終いには呆れられ、心ないことまで言われ始めたため、頭に来て怒って出ていこうとするが、そこに来て八五郎が居眠りをしていることに気づく。八五郎は、半ば八つ当たり気味にたたき起こされ、「お前らは稽古してるからいいけどよぉ…見てる俺は…退屈で退屈でならねぇんだよ。」とあくびを一発… これを見ていた先生は「あら?お連れさんの方が、御器用だ…」

===== あらすじ おわり
Wikipedia 『あくび指南』

 


文七元結(ぶんしち もっとい)は、三遊亭圓朝の創作で、落語のうち、人情噺のひとつ。登場人物が多く、長い演目であり、情の中におかし味を持たせなくてはならないという理由から、難しい一題とされ、逆に、これができれば一人前ともいわれる。

成り立ちは、幕末から明治初期にかけての江戸。薩摩・長州の田舎侍が我が物顔で江戸を闊歩していることが気に食わず、江戸っ子の心意気を誇張して魅せるために作ったとされる。江戸っ子気質が行き過ぎて描写されるのはこのためである。

===== あらすじ はじめ

江戸は本所達磨横町(墨田区)に住む左官の長兵衛は、腕は立つのだが、無類のばくち好きが高じて、仕事もせずに借金を抱えている。年の瀬も押し迫るある日、前夜の負けがこんで、身ぐるみ剥がれて半纏一枚で賭場から帰されると、女房のお兼が泣いている。聞くと、娘のお久がいなくなったという。どうしたのかと、夫婦喧嘩をしているところに、普段より世話になっている吉原の女郎屋の大店「角海老」から使いのものがくる。取り込み中だから後にしてくれというと、他でもない、その娘のお久のこと、角海老の女将の所に身を寄せている。

 女房の着物を一枚羽織って角海老へ行ってみると、お久は、身売りをして金を工面し、父に改心してもらいたいので、お角のところへ頼み込んだのだという。女将は、自身の身の回りをさせるだけで店には出さないから、次の大晦日までに金を貸してやるが、大晦日を一日でも過ぎたら、女郎として店に出すという約束で、長兵衛に50両の金を渡す。

 情けない思い、しかし改心しきった長兵衛が、帰り道に吾妻橋にさしかかると、身投げをしようとしている男にでくわす。訳を聞くと、白銀町の鼈甲問屋「近江屋」の奉公人(文七)で、さる屋敷へお使いを頼まれて集金した帰りに50両の大金をすられたので、死んでお詫びをしようというところだった。「死んでお詫びを」「いや、死なせねぇ」と押し問答が続いた後、長兵衛は、自分の娘のお久が身を売って50両を工面してくれたことをはなし、その金でお前の命が助かるのなら、娘は死ぬわけではないのでと、無理矢理50両を押し付けて、逃げるように帰ってゆく。

 文七がおそるおそる主人卯兵衛の元に帰り、長兵衛からもらった金を差し出すと、それはおかしい、お前が遣いにいった先で碁に熱中するあまり、売掛金をそっくりそのまま忘れてきてしまったものを、先方は既に届けてくれて金はここにある、一体どこから、また別の50両が現れたのかと、主人が問いただすと、文七は事の顛末をあわてて白状する。

 翌日、卯兵衛は何やら段取りを済ませ、文七をお供に長兵衛の長屋へとおもむく。実は文七が粗相をやらかし…と、事の次第を説明し、50両を長兵衛に返そうとするが、長兵衛は「江戸っ子が一度出したものを受け取れるか!」と受け取らない。もめた挙句に長兵衛ようやく受け取り、またこれがご縁ですので文七を養子に、近江屋とも親戚付き合いをと、祝いの盃を交わし、肴をと、表から呼び入れたのが、近江屋が身請けをしたお久。後に、文七とお久が夫婦になり、近江屋から暖簾を分けてもらい、麹町6丁目に文七元結の店を開いたという。

===== あらすじ おわり
Wikipedia 『文七元結』

 

次回の「あらすじ名作劇場」は、
28日(水)放送】 22:00- 23:00 BS朝日 放映予定

早世の作家 芥川龍之介SP
 「羅生門」「鼻」「蜘蛛の糸」

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