2016年9月9日金曜日

(626) 出発できない夢


長い夢を見た。

 
新幹線で指定席切符を買って
出発しようとするのだが、
ずっと出発できない。

第一に
駅に時刻表がない。


第二に、
駅員に聞いても埒があかない。

何時の電車に乗ればよいかを決めるために
電車の出発時刻を聞くのだが、

「新幹線と山手線が相互乗り入れすることになり、
 一時間に二本ある」
といった答えが返ってくる。

 
それを聞いて私は、
「世の中、無駄なものはない。
 無駄にしなければよいのだ。

 無駄にしないための
 姿勢と力量が問われている」
 
などとまた余計なことを考えて、
先に進まない。進めない。

 

夢から醒めて考えていて、
もう一つ気付いた。


 私は、今を起点として、
スムーズに移動するための
電車を選ぼうとしていた。

 変である。

目的地に何時に着くには、
何時の電車に乗ればよいか
という発想をしていない。

 
夢自体、疲れる夢だった。
夢から覚めて、こんなことを考え、疲れが増した。

 
私の人生は、疲れる人生だなと思った。

 
それでも、よく頑張って生きているよね、
と自分を褒めて、ペンを置く。

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