2016年5月28日土曜日

(522) 転機(定年など)を乗り越える


 前回「(定年になって)終わる人、終わらない人、終われない人」というキーワードで

(1) 「終わるからうまくいかない人」
 新しい環境に無関心であり、新しい世界では生きない(もぬけの殻、生ける屍)

(2) 「終わらないからうまくいかない人」 
 新しい環境に移ることを自覚せず、従来通り生きようとして、不適合をおこす

(3) 「終われないからうまくいかない人」
 新しい環境に順応せねばならないことは知っているが、新しい生活に入れない

という「転機(定年など)でうまくいかない3つのパターン」を示した。

 

 では、転機(定年など)を乗り越えるにはどうしたらよいのか。

 
 第一に、「終」から「始」へ視点をシフトする

 転機の前と後には別の世界がある。「終」の視点は、過去を向いている。「始」に移すと、視点は未来に向く。未来に生かすため、過去を振り返りたい。先ず未来に目を向けて「始める」、それに役に立つものはないかと、過去を振り返る。

 
 第二に、転機によって「失うもの」と「得るもの」があるが、「得るもの」に視点を集中させる。

 失うものに目を奪われる人にとっては、転機がピンチになる
定年で失うものは、収入、肩書、仕事の人間関係、
また、仕事、やりがい・生きがい・張り、など

得られそうなものに目を向ける人にとっては、転機がチャンスになる
定年で得られそうなのは、責任からの解放と時間。
時間があれば、関心事の深堀りができ、
また、新しい経験、新しい人との出会いを得られる

 
得られそうなものがイメージできれば、
自然に動きたくなるし、どう動けばよいかもわかりやすい。

 

 第三に、事前に準備できていれば、さらに良い
 
 家庭でも、職場でもない、第三の場を準備しておく。
新しい場に入っていくことに慣れておく。
浅くても良いから、人とつながっておく。
 
 そうしておくと、情報が増え、人脈が多様化し、様々な「変な人」に出会い、頭を柔軟にしておける。いくつかの情報源の核を作っておけば、時間ができた時に、そこから情報を更に増やすことができる。

 

 男の健康寿命は71歳である。60歳で引退すれば、約10年。
 その間に、仕事をしていた時よりもっと充実した人生を楽しめれば、その人は幸せだと思う。

 手に入れようとすれば、きっと、手に入る。

なお、準備のでき次第によっては、その貴重な10年は目減りする。

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