2022年2月9日水曜日

(2560)拡大自殺(3) 孤独・孤立の末に他者を巻き込む「拡大自殺」

 【 拡大自殺 ・ 犯罪心理学 】片田珠美氏は、自殺願望者の性格に他責的傾向が強ければ、孤独で不遇な人生を「社会のせい」と責任転嫁すると指摘。そのごく少数のタイプが「強い復讐(ふくしゅう)願望から拡大自殺に走る」と分析する。


 犯罪心理学などの専門家の間では、孤独・孤立の末に他者を巻き込む「拡大自殺」との見方が強い。府警の見立ても同様だ。約11年前、容疑者は離婚して別居する元妻や息子を道連れに心中を計画。長男の頭などを包丁で刺し、懲役刑を受けた。服役後も交遊関係は皆無で、社会から断絶された存在だった。

 精神科医の片田珠美氏は、自殺願望者の性格に他責的傾向が強ければ、孤独で不遇な人生を「社会のせい」と責任転嫁すると指摘。そのごく少数のタイプが「強い復讐(ふくしゅう)願望から拡大自殺に走る」と分析する。

 拡大自殺は多くの無差別大量殺傷事件にあてはまる。死者は出なかったものの、昨年10月の京王線刺傷事件、今年に入って発生した東京・渋谷の焼き肉店立てこもり事件と東大前受験生刺傷事件も同じカテゴリーに入る。

 

<出典>

【タイトル】 拡大自殺の連鎖 コロナ禍、予備軍は隣にいる

【新聞】 産経新聞(2022/01/24)

URL】 https://www.sankei.com/article/20220124-XYECJCY5VVJ57J4LRPKMU4LBWE/

【発信者】 大阪社会部長・牧野克也



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