2021年4月10日土曜日

(2300)  (1)ジェンダー / 差別を考える

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(K1441)  (2)役員のなり手不足 / 地域をつなぐアプリ <地域の再構築>

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/04/k1441-2.html

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ジェンダーを勉強し始めるとまず自分が当たり前と思ってきた多くの「常識」が揺らぐ体験をする。それは日本のジェンダーに関する教育や理解が低いことにも起因するだろうが、性差の考え方が根深いことに驚く

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===== 引用はじめ

 例えば「『〇〇男子/〇〇女子』って言い方したらダメ?」という質問。回答では

  リケジョ(理系女子)はあるのにリケダンという言葉がないのは「女性は理系科目が苦手」という「ジェンダー・ステレオタイプ」、固定観念があることを指摘しています。

  「イクメン」と呼ぶのは育児をする男性が珍しいからで、

  「女子力」という言葉は「料理が上手」といった思いこみがあるなど挙げればきりがありません。

 ジェンダーを勉強し始めるとまず自分が当たり前と思ってきた多くの「常識」が揺らぐ体験をします。それは日本のジェンダーに関する教育や理解が低いことにも起因するでしょうが、おかしいと思わず無意識に刷り込まれてきた性差の考え方が根深いことに驚きます。

===== 引用おわり

「ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた-あなたがあなたらしくいられるための29問」佐藤文香・監修 一橋大学社会学部佐藤文香ゼミ生一同・著(明石書店)を読んでの「ビブリオエッセー」より

 

 以下は、私見。

 ジェンダーの話になると、「科学的アプローチ」「論理的思考」が働きにくくなるのが辛い。というと、ジェンダーは「科学的アプローチ」「論理的思考」でないと言うのはケシカランと非難されそうだが、甘んじて非難されたうえで、先に進める。

 「理科科目が苦手な女性が多い」「育児を担う女性が多い」「料理が上手な女性が多い」と表現すると、調査をしたわけではないが、おそらく間違った表現ではないだろう。

 この表現は、「理科科目が得意な女性もいる」「理科科目が苦手な男性もいる」「育児を担わない女性もいる」「育児を担う男性もいる」「料理が苦手な女性もいる」「料理が得意な男性もいる」ことと何ら矛盾しない。これらの考えを否定するものではない。「全て」ではなく「多い」という言葉を使っているからだ。

 また、「理科科目は女性には向かない」「育児は女性が担うべきだ」「料理は女性が行うべきだ」という考えは、論理的には含んでいない。もともとの表現自体に、価値観は含まれていない。

 ただし、そのように考えている人はいるだろう。だからと言って『「理科科目が苦手な女性が多い」「育児を担う女性が多い」「料理が上手な女性が多い」と言うのはいけない』とは、言えないだろう。

 以上が、私の言う「論理的思考」である。森元首相のオリンピック・パラリンピックの組織委員会長辞任は、発言の一部分だけ切り取って、「論理的思考」でない圧力がかかったものだと私は思っている。辞任要求は、理不尽だったと思っている。

 また、「理科科目が苦手な女性が多い」という仮説を立て、調査を行い、科学的(統計的)分析をした結果、この仮説は正しかったという論文を書くと、非難を浴びるだろう。もしもそのようなことが起こったら、それは「科学的アプローチ」の否定だ、と私は述べているのである。

 

 続く

 

<出典>

これはおかしいと思うことから

【ビブリオエッセー】 産経新聞(2021/04/05 )

https://www.sankei.com/smp/life/news/210409/lif2104090027-s1.html



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