2021年3月24日水曜日

(2281)  理想の指導者像とは

 

◆ 最新投稿情報

=====

(K1422)  コストかけず介護の現場を効率化、その名も「タダカヨ」(2) <介護>

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/03/k1422-2.html

=====

 

☆☆

斉藤先生は「言う通りにやれば強くなるんだ」と、選手に信念を押し付ける人。井上監督は一段高い場所から選手たちを導いている観。鈴木総監督は、選手との距離を縮めながらともに上を目指す「平和」を志向

☆☆

 

 鈴木桂治は、先日、日本オリンピック委員会(JOC)の主宰するナショナルコーチアカデミーで、「金メダリストのコーチング論」と題して講演した。比較対象として語ったのは、(1)亡き恩師の斉藤仁先生と、(2)男子日本代表監督の井上康生さん、そして(3)私(=鈴木桂治)。

 

(1)  亡き恩師の斉藤仁  ~ 「熱」

 斉藤先生は「言う通りにやれば強くなるんだ」と、選手に信念を押し付ける人だった。信頼関係の有無など気に留めず、慕われようという下心もない。あるのは「強くしてやる」というすさまじい熱量だった。異様なほど「1」に執着する人を黙らせる答えは、勝つことだけ。

 

(2)  男子日本代表監督の井上康生  ~ 「誠実」

 いまの男子日本代表は中心に選手がいて、井上監督が一段高い場所から彼らを導いている観がある。「最強(選手として)かつ最高(人として)たれ」を代表の信条に掲げ、監督自らが道を踏み外すことなく、厳しく身を律している。選手が心酔するのもうなずけるし、「この人についていこう」と周囲を自然に服させる指導者だと思う。

 

(3)  国士舘大学柔道部総監督の鈴木桂治  ~ 「平和」

 選手との距離を縮めながらともに上を目指す「平和」を志向している。「信用してくれ」と頭を下げるのは、何の解決にもならない。疑念を持たれぬためには本音で付き合うほかない。意見をぶつけ合い、彼らが存分に力を出せる状況を作ることが互いの信頼につながる。酒食をともにし、彼らの芯にあるものに触れようと努めてもきた。「わがままを言ってくれ」というのが私のスタンスだ。

 

 時代に応じて、場の状況に応じて、指導者に求められるものは変わっていく。

 

<出典>

理想の指導者像とは

【鈴木桂治 柔らのすゝめ】 産経新聞(2021/03/24)

 

写真は、

https://book.asahi.com/article/12472824



0 件のコメント:

コメントを投稿