2021年3月21日日曜日

(2278)  『100分de災害を考える』(4-2) / 100分de名著

 

◆ 最新投稿情報

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(K1419)  信号無視など違反11種対象 75歳以上の運転技能検査 警察庁有識者会議が報告書 <その他>

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/03/k1419.html

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「分かる」とは、変わること ~ その通りだと私も思う。納得。分かるのは私であり、その私が分からないから分かったに変わったということは、私が変わったということ。分かることは、私の存在そのものに関わる

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第4回  22日放送/ 24日再放送

  タイトル: 池田晶子『14歳からの哲学』--「自己」とのつながり

 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

 

 

【テキストの項目】

(1)   大事なことは平易な姿をしている

(2)  「おもう」から「考える」へ

(3)  「言葉の意味」を考える

 

(4)  「自分」は死ぬのだろうか

(5)   わからないことから始まる

(6)  「分かる」とは、変わること

 

【展開】

(1)   事なことは平易な姿をしている

(2)  「おもう」から「考える」へ

(3)  「言葉の意味」を考える

 以上は、既に書きました。

 

(4)  「自分」は死ぬのだろうか

 もし自分がないなら、そこには自分はないのだから、「自分がない」と考えている自分もないはずだね。だから、やつぱり「自分がない」と自分が考えることはできないということになる。自分がないということを考えることができないということは、ひょっとしたら、自分は死ぬということはない、自分は死なない、ということなんじゃなかろうか。

 なるほど他人にとつては、誰それさんは死んでいなくなったけれども、誰それさん自身がいなくなったのかどうかを、誰それさんではないところの他人が、なぜ言えるのだろうか。目に見える物としての死体は、燃やせばなくなる。(中略)では心としての誰それさんは、どうなったのだろう。目には見えないものが、なくなったのかどうか、そもそも目には見えないのに、どうしてわかるのだろう。

 

(5)   わからないことから始まる

 全然わけがわからなくなりましたって言うなら、君、大成功だよ。わからなくなったからこそ、これから考えられるんだ。悩まないで、考えてゆけるんだ。(中略)大丈夫、考えてゆけるよ。だって、君には、考える精神があるからだ。

 わからない、という状態に身を置くことから、考えることが始まる。これは誰にも実感があるのではないでしょうか。しかし、「考える」ということは、ある種の挑戦です。そして、忍耐と辛抱が必要です。私たちは「考えられない」のではなく、「考える」ことを、あまりに簡単に手放しているのではないでしようか。

 頭でわかろうとするのではなく、精神によって考えなければ、憎しみや苦しみを克服できない。

 

(6)  「分かる」とは、変わること

 頭でわかるだけの知識、借り物の知識なんかに、どうして一人の人間の人生を変えてしまうだけの力があるだろう。なぜなら、「考える」とは、まさにその自分の人生、その謎を考えることに他ならないからだ。(中略)考えるということは、答えを求めるということじゃないんだ。考えるということは、答えがないということを知って、人が問いそのものと化すということなんだ。どうしてそうなると君は思う。

 謎が存在するからだ。謎が謎として存在するから、人は考える、考え続けることになるんだ。

 この本に書いてあることを自分で考えて、自分の知識として確実に知ったのなら、君の生き方考え方は、必ず変わる。変わるはずなんだ。本当に知る、「わかる」とは、つまり、そういうことなんだ。

 

 

<出典>

若松英輔(2021/3)、『100de災害を考える』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



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