2020年8月5日水曜日

(2052)  「多様性」に隠れた不公正 / ヨーロッパ移民政策の失敗(1)



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誰かが「権利」を行使すると、誰かが権利を侵害される。例えば、貧しい人に自由意志でお金を恵むのはよい。しかし、税金からになると複雑だ。納税者の権利を侵害しているからだ。どこかでバランスをとるしかない
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 実際はそれが何だかよくわからないにも関わらず「よい」とされているものは、どの社会にも存在する。「多様性」は現代日本社会におけるそうしたものの代表だ。多様性重視を掲げ、それを推進すると謳(うた)う自治体や企業、学校はよい自治体、よい企業、よい学校だとされる。

 しかし、例えば、礼拝所やハラール食があれば、イスラム教徒にとっては好都合であろう。しかし多様性なる概念は決して、一部の人にとって有利であったり好都合であったりすることを志向する趣旨ではないはずた。

 少数派に対する特別扱いは、多数派の人々に不平等感、不公正感を引き起こし、それは集団の分裂、対立の呼び水となるという側面もある。しかし多様性推進派は、そうした負の側面など全くないかのように多様性推進の利点だけを説く。

<出典>
「多様性」に隠れた不公正 ヨーロッパ移民政策の失敗  飯山陽
産経新聞(2020/07/29)



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