2020年4月23日木曜日

(1948)  コッローディ『ピノッキオの冒険』(4-1) / 100分de名著

 
◆ 最新投稿情報
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(K1089) 「僕とケアニンとおばあちゃんたちと。」無料公開(4/24 21:00-) <介護>
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人間の男の子になれることが決まったのに、誘惑に負ける。遊びたい!という子どもが引き付けられるだろう。しかし、ロバになったり、サーカスに売り飛ばされたり、皮をはがれそうになる。逃げだしたがサメに追われる
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第4回  27日放送/ 29日再放送
  タイトル: 「帰郷」という冒険
 
【テキストの項目】

(1)  《おもちゃの国》へ
(2)  遊びの果てに待っていたもの
(3)  子どもを取り巻く過酷な運命
(4)  虐待されるピノッキオと間違いだらけの口上
(5)  巨大なサメ、現る
 
(6)  ジェッペットとの再会
(7)  心を入れ替えるピノッキオ
(8)  労働余暇としてのレクリエーション政策
(9)  ついに願いが叶うとき
(10)ラストシーンをどう解釈するか
(11)日本における受容の歴史
 

【展開】
(1)  《おもちゃの国》へ
 いよいよ明日、人間の男の子になれることになったピノッキオですが、《おもちゃの国》に行こうと誘われます。《おもちゃの国》では、毎日がお休みで、朝から晩まで遊んで暮らせるそうです。断っていたピノッキオですが、とうとう誘惑に負けてしまい、迎えの馬車に乗りました。
 馬車を引いていたロバが「なんとも哀れなお人好しだよ。お前ときたら、勝手なことばかりしたがって、いまにきっとしまったと思うはめになるぞ」とピノッキオにつぶやきます。
 
(2)  遊びの果てに待っていたもの
 翌朝、ピノッキオたちは《おもちゃの国》に到着します。住人は子どもだけで、全員が朝から晩まで大騒ぎで遊んでいます。
 ピノッキオは五か月を遊んで暮らしましだが、ある朝目覚めると、ロバの耳が生えていました。「ロバ熱」に冒され、2~3時間後には本物のロバになってしまいました。
 御者の小男は実は、子どもを騙して《おもちゃの国》に連れてきて、さんざん遊ばせたあとにロバにして売り飛ばす悪徳商人だったのです。
 
(3)  子どもを取り巻く過酷な運命
 この日のピノッキオの身に起こったことで明らかになったのは、ここは遊びの国などではなくまったく過酷な、虐待とでも言える使役や仕打ちが待っている場所だったということです。
 見た目がロバになったピノッキオはこのあと市場に連れていかれ、サーカス団に売り飛ばされてしまいます。子どもが労働商品として売買されることは、残念ながら当時のイタリアには現実にあったことでした。
 
(4)  虐待されるピノッキオと間違いだらけの口上
 サーカスの団長に買われたピノッキオを待っていたのは、芸を仕込まれるロバとしての過酷な生活でした。ピノッキオは「ムチでしこたまなぐられて、毛がすっかり抜けてしまった」といいます。
 大入り満員の観客を前に、団長は得意げに向上を述べます。コッローディのユーモアと皮肉のさじ加減が抜群に上手いと感じます。
 ピノッキオはこの公演の途中に足をくじき、お前はもう使い物にならないと、お払い箱にされ、あっさり市場で売り払われてしまいます。
 
(5)  巨大なサメ、現る
 市場でピノッキオを買ったのは、村の楽隊の太鼓に張る皮を探していた男でした。かれはロバのピノッキオを買うと、皮を剝ぐために四つ足をロープで縛って海に沈めます。溺れ死んだら引き上げてゆっくり皮をはごうという算段です。
 ところが仙女が遣わした魚がロバの皮をすっかり食べ尽くし、木の人形に戻ったピノッキオは男から逃げ出し、海を泳いでいきます。岩の上で青い毛並みの美しい子ヤギが鳴いていて、ピノッキオにはそのヤギが仙女の化身のように映ります。
 ピノッキオは岩をめざして泳ぎましたが、海の中から恐ろしい怪物、サメが現れました。
 
 以下は、後に書きます。
(6)  ジェッペットとの再会
(7)  心を入れ替えるピノッキオ
(8)  労働余暇としてのレクリエーション政策
(9)  ついに願いが叶うとき
(10)ラストシーンをどう解釈するか
(11)日本における受容の歴史
 
<出典>
和田忠彦(2020/4)、コッローディ『ピノッキオの冒険』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

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