2019年11月15日金曜日

(1788) 「批判や意見」に対する反応モデル(4)

 
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(K0929)  親への不安 /高齢者の見守り(1) <見守り>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/11/k0929-1.html
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否定的なことを言われて沸き起こるネガティブな感情を鎮めると同時に、次の行動へ移っていくエネルギーを得る。「意味付け」「転化」「意識化」「前向きの姿勢」。好ましい感情に「する」のではなく「ならしめる」
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(1783)からの続き
 
4.   「批判や意見」に対する反応モデル(4)
 「批判や意見」に対する反応モデル(4)を考えてみました(添付図参照)。
 
4.1.  ポジティブな感情
 これまでネガティブなものとして感情(A)を捉えてきた。即ち、「他人からの批判や意見」などで引き起こされた、怒り、落込み、恐怖、悲しみなどの感情が強いと、それに囚われ前に進みにくくなってしまいます。そこで、これらを鎮静化し、平静を取り戻してから先に進もうとしてきました。
 その一方、喜びのようなポジティブな感情もあります。邪魔をするのではなく、前に進むための推進力になってくれる可能性があります。やる気を出させてくれるような感情もあるはずです。
 
4.1.1. 感情(C)の諸相

   悔しさ → 発奮
 悔しいという気持ちはネガティブなものですが、悔しさをバネに発奮することもあります。

   感謝 → 報恩
 「私のために意見を言ってくれた」と思ったときは、感謝の気持ちが起こります。お返ししたくなる(報恩)こともあります。

   喜び → 希望
 感謝を感じると、喜びが出てきます。希望がそれに続くこともあります。今を喜ぶだけでなく、この先も良くなっていくと実感すると、良くしようと動き始めます

   興奮 → エネルギー
 興奮するとエネルギーが高まります。そのエネルギーを空回りさせるだけでなく、何らかの方向に向けていくと、行動の原動力になります。

 これらの働きにより、やる気が出れば、検討や行動も勢いづいていきます。
 
 
4.1.2. 感情(C)を支えるもの

   転化
 悔しさ、感謝、喜び、興奮などそのものは、そのままでは単に心が動いているだけの状態です。それが、奮起、報恩、希望、エネルギーなどに「転化」すると、行動の原動力になっていきます。

   意識化
 そのまま置いておくのではなく、有用なものに「転化」させていく。自動的に変わっていくこともありますが、意識化すると促進されます。

   意味付け
 誰かに意見されたとします。その人は私を貶めしたり傷つけたりしようとしたのかも知れませんが、それはどうでもいいことです。その意見そのものが、気づきになったり反省材料になったり、役立つことがあります。「攻撃された」と捉えるのではなく、「有用な意見に気づくチャンスだった」と感謝できれば、先に進めます。意見そのものではなく、それにどう意味付けするかに関心を移せば、いろいろなことが良い方向に回転し始めます

   前向きの姿勢
 上記の①~③がどういうときに起こるかというと、私たちが前向きになっている時です。これは、自らコントロールできます。
 

4.2.  感情についての考え方

   感情とは、「そうする」ものでなく「そうなる」もの
 「明るくなれ」と言われて「明るくする」ものではありません。「何か」があって、結果として「明るくなる」ものです。

   「そうならしめる」働きかけはできる
 「明るくなれる」ような「何か」を持ってくれば、自ずと「明るくなります」。その「何か」を具体的に書いたのが、「転化」「意識化」「意味付け」「前向きの姿勢」であり、以前に書いた「自尊感情」「心情的支援」「主観的立場から客観的立場へ」です。


このシリーズ終わり

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