2019年10月23日水曜日

(1765)  困難に立ち向かう / 【20190930_一服どうぞ】(5)

 
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(K0906)  未経験 段階踏んで介護職に <介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/10/k0906.html
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自分の力で乗り越えられる困難は、自分で乗り越えていけばよい。しかし、そうではない困難に遭遇することもある。乗り越えるのに他者が関わってくる。意図しないまま、そういう働きがあって乗り越えてきた
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===== 引用はじめ
 それ故に苦しみや悩みから立ち直り、せめて少しでも他の人のためになるよう精進努力することが正しい生き方だと考える。生きる上には沢山の困難がある。それを乗り越えていこうとする人間には必ず救いの手が差し伸べられるに違いない。
===== 引用おわり
 
 「苦しみや悩みから立ち直り」、「せめて少しでも他の人のためになるよう精進努力する」でおかしくはないが、私はあえて逆転したいと思いました。「少しでも他の人のためになるよう精進努力し」、「苦しみや悩みから立ち直る」もまた、真実だと思います。
 
 「苦しみや悩みから立ち直る」エネルギーはどこから来るのでしょうか。苦しみや悩みのどん底に陥った時は、すでにエネルギーを消耗しています。立ち上がる力もでてきません。しかし、人は往々にして、自分の為であるより、他人の為であるとき、信じられないような力が湧きおこります。わが愛する子のために、親はとんでもない力を発揮することがあります。
 
 「それを乗り越えていこうとする人間には必ず救いの手が差し伸べられる」を読んでいて、今再放送している『おしん』を思い浮かべました。おしんは、様々な困難に逢いますが、必ず救いの手が差し伸べられています。
 

 大切なことが三つあると思いました。
   おしんは救いの手を求めなかった
   おしんは日ごろから救いの手を差し伸べていた
   義理人情が働いた
 
【展開】
   おしんは救いの手を求めなかった
 すべて自分の努力で解決しようとした。だから、助けが差し伸べられた。もしも助けを求めていたら、ある程度は助けてもらえるが、後は逃げ腰になって逃げて行ってしまうと思います。誘いの手を差し伸べる人が苦しくなってしまうからです。救いの手を差し伸べた人が、自らの意思で差し伸べたから、続いたのだと思います。
 
   おしんは日ごろから救いの手を差し伸べていた
 おしんは、自分自身が苦しい時も、絶えず周囲の人を助けようとしていた。「返報性の原理(法則)」「好意の返報性」が働いたと思います。
===== 引用はじめ
 返報性の原理(法則)とは、人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用のことです。この心理は、人間が本来持っている義理や人情のようなものかもしれません。
 返報性の原理の一種に、「好意の返報性」というものが存在します。好意の返報性とは、人から好意ある施しを受けたり、親切にしてもらったときに、それ以上の好意や親切をもってお返ししたいと思う心理です。
===== 引用おわり
https://biz-shinri.com/dictionary/reciprocation-of-rule
 
   義理人情が働いた
 損得では、人を助けることはできません。
 正確に言うと、損得で人を助けることがあり、むしろ多いかもしれません。その時「人を助ける」は、何らかの目的を達成するための手段としての行動です。その行動は、損得計算があわなければ、当然発動されません。
 本当に困ってしまったときは、多分、損得計算があわないケースです。なぜなら、損得計算で見合う「助ける」はすでに貰っていて、あてにならない状況に陥っていると思われます。
 それでも、おしんには救いの手が差し伸べられます。何故でしょうか。
 私は、おしん自身が、義理人情で行動してきたからだと思います。おしんの差し出した義理人情が、周囲の人の心の奥底にあった義理人情を呼び覚ましたのだと思います。


 ここまで書いて、筆が止まってしまいました。
 では、私は義理人情で動いてきたか。…
 
 このシリーズ、終わり。

 
<出典>
【一服どうぞ】裏千家前家元・千玄室 素晴らしい和やかさ
https://www.sankei.com/life/news/190930/lif1909300014-n1.html
産経新聞(2019/09/30)

 

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