2019年5月31日金曜日

(1620)  三題噺(鳩・ハイジ・拡大自殺) (『ハイジ』番外編)

 
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(K0761)  本来の寿命は50(1) 根拠 <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/05/k0761-501.html
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(1) 

 家の前の掃除をしているのだが、いつも汚れている所がある。電線(正確には電話線)に鳩がとまり、糞を落とすのである。だからその下を掃除するときは、上を見上げて鳩がいないことを確認してからにしている。
 ある日掃除している時、向こうの方の地面に群れていて電線には鳩は止まっていない。掃除をしていると、向こうの鳩が全部、斜め上の近くの電線に移っていた。何故か、嬉しい気がした。
 「死んだあの人が鳩(各種の小動物)になって会いに来てくれた」とよく聞く。特に最近身近で亡くなった人がいるわけでもないし、霊魂に関心があるわけでもないのだけれども。でも、多分、その感覚だろう。
 考えてみれば、鳩が糞をするのは「生きるための権利」だし、「糞をするのに、ここは駄目だが、あちらなら良い」というのは、人間のエゴで鳩にとっては知ったことではない。憎むべき鳩が、いとおしくなった。
 

(2)  ハイジ

 100de名著で「アルプスの少女ハイジ」のテキストを読んでいる。フランクフルトに連れていかれたハイジが心を病み、スイスに帰って元気を取り戻す。そこを訪れたフランクフルトの人たちも、元気になっていく。自然の力だろう。後者では更にハイジの癒しの力も加わっている。
 

(3)  拡大自殺

===== 引用はじめ
 川崎市多摩区の殺傷事件をめぐっては、岩崎隆一容疑者(51)が児童らを襲った直後に自殺したことから、無関係な人を道連れにした「拡大自殺」だったとの見方も出ている。孤立感や絶望感を深めた末の無差別殺傷事件は繰り返されてきた。理不尽な悲劇の連鎖はどう生み出されるのか。
 「他人を巻き込んだ『拡大自殺』だったと考えられる」。岩崎容疑者が襲撃から十数秒後に自ら首を刺し、自殺を図ったことについて、精神科医の片田珠美さんは、こう推測する。
 高齢の伯父夫婦と同居し、引きこもる傾向にあったという岩崎容疑者。片田さんは「人を殺したいという願望よりも、最初にあったのは非常に強い自殺願望だったのではないか。人生に強い不満を抱く一方、不遇を世間や他人のせいにする他責的傾向があったのでは」とみている。
===== 引用おわり
https://www.sankei.com/affairs/news/190529/afr1905290057-n1.html
 

  考えたこと
 川崎市多摩区の殺傷事件(3)は、絶対に繰り返してはいけない。しかし、その防ぎ方が難しい

A)   「岩崎隆一容疑者」から身を守る

B)   「岩崎隆一容疑者」を無くす
 
 
 このうち、A)は、絶望的に難しい。必然的に B)となるが、これも難しい。
 
===== 引用はじめ
 東京工業大の影山任佐(じんすけ)名誉教授(犯罪精神病理学)は「やり直しのきかない年齢で生活に行き詰まり、人生に決着をつけようとしたのではないか。環境や親の愛情に恵まれた児童らへの妬みや絶望感から、命を奪おうとしたのでは」と分析。「社会的に孤立し、自殺を考えている人に手をさしのべる態勢づくりが大事だ」と続けた。
===== 引用おわり
出典、同上
 
 間違いではないが、不十分なのではないか。足りないのは何か。あるとしたら「自然」がキーワードではないか。自然がないと、自然な生き方ができなくなる。
 
 鳩で感じたこと(1)は、例えば、読書や人との交流だけでは生まれないだろう。都会の中の小さな自然だが、それでも他にない力をもっている。
 
 ハイジの物語(2)は、自然の力を雄弁に語っている。
『アルプスの少女ハイジ』
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/88_heidi/index.html
 

 拡大自殺の防止として、孤立させないことももちろんとても大切だが、自然に触れることも大切ではないか。
 
 「窓から見えるのは家々の壁と窓ばかりです」「窓を開けてもらいますが、やはり石畳の道路しか見えません」「塔の上まで階段を登ると、そこから景色を眺めますが、見えるのは遠くまで広がる屋根や塔や煙突ばかり」(同上。『…ハイジ』)。これでは、おかしくなる方が「正常」だろう。
 
 引きこもりは、よくない。人との触れ合いの機会を奪うだけでなく、自然との接触の機会を奪うことも、大きいと思う。
 
 Facebook友だちのHisako Nakayamaさん、松嶋 剛史さんたちの進められているラジオ体操も、屋外であることが大きな意味をもつと思います。

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