2018年12月29日土曜日

(1465)  ゲートキーパー養成研修 (2) バックトラッキング

 
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(K0606)  R&D社調査レポート (1)  介護が必要になった時に最も暮らしたい場所 <介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/12/k0606-1.html
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===== 引用はじめ
 バックトラッキングとは、日本語で「オウム返し」と呼ばれる、相手の言ったことを返すことを指します。
 バックトラッキングの目的は、相手の話をちゃんと聞いていることを示すことと、相手に自分が発した言葉を再認識してもらうことにあります。
 そのため、できるだけ相手の使った表現そのものを返す必要はありますが、一語一句同じでなくてはならないというわけではありません。
===== 引用おわり
https://www.nlpjapan.org/nlpword12.html
 
 NLPでは、

===== 引用はじめ
 バックトラッキングには、3つのポイントがあります。
1.相手の感情
2.話の内容の事実
3.話の要約
===== 引用おわり
引用、同上
 
 私は、「話の要約」は「オウム返し」と違うと思います。「相手の感情」は、相手の言葉をまさにオウム返しします。「悲しい」と言われたら「悲しいのですね」と返し、「嬉しい」と言われたら「嬉しいのですね」と返します。他の言葉に変えると、必ずと言ってよいほどズレが生じるので、寄り添えなくなります。ここは、まぎれることはないでしょう。
 

 ここで考察を「話の内容の事実」に絞ります。そして、「バックトラッキング」というキーワードを外します。「話の内容の事実」の返し型を、(1)オウム返し型と(2)要約型に分けて考えます。
 
(1)  オウム返し型「話の内容の事実」の返し方

 これはさらに二つに分かれます。まず講演で教えていただいた例文から

===== 引用はじめ
「財布を盗られた」
「財布を盗られたんですね」
 
「子供が会いに来てくれないので寂しい」
「子供が会いに来てくれないので寂しいのですね」
 
「早く死にたい」
「早く死にたいと思っているんですね」
 
「生きている意味はない」
「生きている意味はないと思っているんですね」
===== 引用おわり
 
   「~なんですね」型
 単純にそのまま返して良さそうに場合は、そのままオウム返しします。
 
   「~だと思っているんですね」型
 「早く死にたい」「生きている意味はない」とそのまま返しにくい言葉が来た時、その時こそ他の言葉は言わず、「オウム返し・~だと思っているんですね」と先ず返すのが良いと思います。ここでいきなり「そう考えてはいけません」というと、実質ここで終わってしまいます。
 返答に困ったときは、「オウム返し・~だと思っているんですね」で先ずは返しておくのが好ましいと思います。
 
 2つの反応を使い分けることが大切でしょう。
 

(2)  要約型「話の内容の事実」の返し方

 文が長くなるとオウム返し型では対応できなくなり、要約型になります。何を捨てて、何を残すかが難しいです。そのとき注意すべきは、

   間違わないように細心の注意を払う
   間違っていないか、間違っていたらどこが間違っていたかを細心の注意で感じ取る
の二つだが、理想形は必ずしも①ではないでしょう。
 
 (a)ラポールができている状態で(*)(b)間違った要約あるいは本人の思っていなかったような要約をし、(c) セラピスト and/orクライエントに気付きが芽生える ―― こういうパターンも「あり」だと思います。
(*)セラピストとクライエントの間に、相互を信頼し合い、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係が成立している状態(Wikipedia
 


<引用>
梁勝則、「生きるのがつらいという高齢者のこころの理解と支援~傾聴のすすめ~」、平成30年度ゲートキーパー養成研修(応用編)(神戸市精神保健福祉センター)、こうべまちづくり会館、2018/12/21

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