2018年5月15日火曜日

(1238)  (14) 三宅雪嶺『真善美日本人』『偽悪醜日本人』 / 「明治の50冊」

 
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(K0379)  将来の認知症に備える(3)不動産売買と認知症 <脳の健康><高齢期の家族経済>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/05/k0379-3.html
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===== 引用はじめ
 「雪嶺はジャーナリストである前に哲学徒でした。政治や世相を論じて皮相的にならないのは、ものごとを根源的に考えようとしたから。だから普遍性を持ち、古びることがありません。この2冊もプラトンのイデア論の影響が感じられます」と流通経済大三宅雪嶺記念資料館の学芸員、五十嵐卓さんは解説する。
===== 引用おわり
 
 おお! こういう本を書いてみたいものだ。
 
 「この2冊」とは、『真善美日本人』『偽悪醜日本人』
 


===== 引用はじめ
 彼の国粋主義は世界に開かれたものだった。「欧化か国粋か、それとも…」。雪嶺がこの2冊において提起した課題は、若い知識人に深く突き刺さる。夏目漱石、西田幾多郎、鈴木大拙(だいせつ)、津田左右吉(そうきち)…。彼らはこの課題に向き合い、苦悶(くもん)しながら自らの思想を形成してゆくのだ。
===== 引用おわり
 
 「世界に開かれた国粋主義」か。ワクワクしてくる。津田左右吉の次に自分の名を連ねたいものだ(無理だと分かっているが、そう言ってみたかった)。
 


===== 引用はじめ
 残念ながら、この世界に開かれた国粋主義は、やがて独善的となり、ついには超国家主義となって、日本人を悲劇に導く。そして現在の日本は、グローバリズムに迎合してどんどん固有の価値を失い、平板化する一方のように見える。
===== 引用おわり
 
 「欧化か国粋か、それとも…」課題は、今でも問い続けられているのだ。今こそ、問われられなければならないのだ。
 日本人を悲劇に導かない国粋主義。日本らしく、日本人が生き生きする。そして、世界に通用し、世界と仲良くなれる国粋主義。そういう国粋主義があるはずだ。
 


【プロフィル】三宅雪嶺(みやけ・せつれい)

 万延元(1860)年、加賀藩家老家の儒医の家に生まれる。本名・雄二郎。東京大文学部哲学科卒。明治21年に志賀重昂らと政治評論団体「政教社」を設立。国粋主義の立場から雑誌「日本人」を創刊して政府の専制と欧化主義を批判する。著書に『王陽明』『宇宙』『明治思想小史』『同時代史』など。ジャーナリスト、政治家の中野正剛(せいごう)は娘婿。昭和18年、文化勲章受章。20年、死去。
 



<引用>

三宅雪嶺「真善美日本人」「偽悪醜日本人」
世界に開かれた国粋主義
【明治の50冊】産経新聞(2018/05/14)
 
(14)三宅雪嶺「真善美日本人」「偽悪醜日本人」 世界に開かれた国粋主義…
http://www.sankei.com/life/news/180423/lif1804230015-n1.html
(添付図はこのサイトから転載)


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