2018年3月30日金曜日

(1192) 思想としての『法華経』を読む/ 『法華経』(0) / 100分de名著

 
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(K0333)  介護保険料の引き上げ <高齢期の家庭経済>
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4月の「100de名著」、『法華経』が、4月2日()から始まる。Eテレ。
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 

<全4回のシリーズ>  いずれも4月

はじめに  思想としての『法華経』を読む

第1回  2日放送/ 4日再放送
  タイトル: 全てのいのちは平等である

第2回  9日放送/11日再放送
  タイトル: 真の自己に目覚めよ

第3回 16日放送/18日再放送
  タイトル: 「永遠のブッダ」が示すもの

第4回 23日放送/25日再放送
  タイトル: 「人間の尊厳」への賛歌
 
 

【項目】今回は、

A.「はじめに」より
(1)  『法華経』はおもしろい
(2)  『法華経』は、「諸経の王」と言われている
(3)  (4)(5) 『法華経』の影響
 
B.『法華経』の構成と表記、大きな流れ
(1)  『法華経』の構成と表記
(2)  『法華経』の大きな流れ
 


【各論】

A.「はじめに」より
(1)  『法華経』は「お葬式のおまじない」ではない。「仏教の経典は文学であり、詩であり、思想だからおもしろい」
(2)  『法華経』は「諸経の王」と言われている。「皆成仏道」(皆、仏道を成ず)、つまりあらゆる人の成仏を説いていたからである。
(3)  誰をも差別しないその平等な人間観は、インド、ならびにアジア諸国で古くから評価されてきた
(4)  日本でも仏教伝来以来、『法華経』は重視されてきた: 聖徳太子の『法華経義疏』、国分尼寺での講義、道元、日蓮など
(5)  文学や芸術にも影響を与えている: 『源氏物語』、説話集・歌論・俳論への影響、宮沢賢治、長谷川等伯、狩野永徳、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳など
 

B.『法華経』の構成と表記、大きな流れ
 
(1)  『法華経』の構成と表記

  構成(第1回の「『法華経』の構成」より)
 『法華経』は、「①漢訳(鳩摩羅訳)」で知られている。今回の講師である植木雅俊氏は「②サンスクリット原典(ケルン・南条本)」から和訳した。両者の構成を添付図に示す。

  この本での表記
 添付図に示すように、両者の構成はやや違う。このテキストでは、例えば「第15章『如来寿量品』(第16)」と表記している。ここで「第15章」は①により、「『如来寿量品』(第16)」は②による。順番が入れ替わっているが、このテキストでは、①の順で解説が進む。
 

(2)  『法華経』の大きな流れ

 『法華経』は釈尊滅後500年頃に編纂されたもので、釈尊が弟子に教えを説いて聞かせるという体裁をとっている。釈尊が教えを説いた場所は、はじめは霊鷲山という山であり、第11章から空中(虚空)に移り、最後にまた霊鷲山に戻ってくる。
 
 「授記」→「弘教」→「付嘱」の順で進み、その間に別の話も入ってくる。

  「授記」とは、「いつ、どこで、何という名前の如来になるかという成仏の予言」である。
 第2・3章で舎利弗へ、第4・5・6章で四大声聞(須菩提・魔訶迦栴延・魔訶迦葉・大目犍連)へ、第7・8章で富楼那へ、第9章で羅睺羅・その他への授記が行われる

  「弘教」とは、仏の教えを広めることである
 第10・11・12・13章では「弘教」について述べられる。第14章で「地涌の菩薩」が登場し、第15章でその背景が説明される

  「付嘱」とは、師から弟子に弘教を託すことを意味する
 第20章で「娑婆世界」を対象にして「地涌の菩薩」へ滅後の弘教の付嘱がなされ、第27章で「娑婆世界以外」を対象にして「その他のすべての菩薩たち」へ付嘱がなされる。

  その他
 第1章は「序品」。第16・17・18章は功徳について。第19章は、実践モデルとしての「常不軽菩薩」、第21・22・23・24・25・26章は、後世に付け足された箇所であり、一般民衆を強化するための妥協が入っていて本来の『法華経』の趣旨とは違う。
 

出典
植木雅俊(2018/4)、『法華経』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付図は、この本からの転載



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