2018年3月12日月曜日

(1173)  実空間マーケティングの未来 / 「ソーシャルシティ」(13) (放送大学)

 
      最新投稿情報
=====
(K0314)  ケアマネが意思決定支援 / 人生の最終段階の治療「ふくろうプロジェクト」(1) <臨死期>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/03/k0314-1.html
=====
 


目標&ポイント

===== 引用はじめ
 先進ICTを用いたまちの潜在価値やリピート来訪率の向上を目指した取り組みは、都心部のみならず地方においても活用されはじめ、その土地ならではのCRM(顧客関係管理)施策として注目されている。本章では、まちの活性化につながる顧客動線の可視化に向けた取り組みや、地方にも波及しつつある先進ICTを用いたCRM施策について考える。また、先進センシング技術を用いて来街者それぞれの快適度を可視化することで快適度向上を支援した事例や、スポーツへの関心が高い現代の生活者を対象に地域コミュニティの活性化を目指してSNSとウエアラブルデバイスとを連携させた事例を紹介する。さらに、まちサービスのためのまちのユーザインタフェースについても解説する。
===== 引用おわり
 
 

【目次 / 第13章 実空間マーケティングの未来】

1.  顧客動線の可視化と実空間マーケティング
2.  生体情報のマーケティング活用
3.  まちのユーザインタフェース
4.  まとめ
 

「地方にも波及しつつある先進ICTを用いたCRM施策」の一例として、高石高原ティアガルテン」について書く。
 
===== 引用はじめ
 共創型といわれる顧客ロイヤルティマネジメント施策によって、高いリピート来訪率を実現している事例がある。広島県の東部の高原に位置する、神石高原町で「いのちを慈しむ」をテーマに、体験ツーリズム、牧場、農園、レストランなどを一体で展開する「神石高原ティアガルテン」である。
===== 引用おわり
「神石高原ティアガルテン」については、
https://jinsekikogen.com/
 

 方針としては、

===== 引用はじめ
… 開業当初より「新規客の開拓よりも、ひとたび来場してくれた顧客をいかにリピート来訪につなげるか」ということに力点を置いた取り組みを進めてきた。
===== 引用おわり

 大胆な戦略である。開業当初には「ひとたび来場してくれた顧客」はいない。
 

 入場券も大胆である。

===== 引用はじめ
… 入場券として3ヶ月パスポートと年間パスポートの2種類を用意しているものの、1日券はない。ティアガルテンではその理由として、来園者との継続的な関係を築きたいためと説明している。
===== 引用おわり
 

さらに、先進ICTを用いたCRM施策を展開している。

===== 引用はじめ
… ウェブサイトでは入場券背面にあるIDとPINコードを入力してログインするマイページが用意されており、来園回数などに加え、ステータス確認やプレゼントの案内、体験イベントの予約など、一度訪れた人が自宅でも同施設を身近に感じられるように工夫されている。
 なお、地方のテーマパークには珍しくティアガルテンの入場券にはICタグが搭載されている。これにより、ティアガルテン内の各施設や売店で非接触式のNFCリーダーに入場券をかざすことで、その日に体験したイベント内容や購買の履歴が記録される。
===== 引用おわり
 

 これらの先進ICTを活用し、CRM(顧客関係管理)施策を次々に展開する。

 リピート来訪へのインセンティブ付与「Buy One Get One Free」、「ギフトパスポート」プレゼント特典(「伝道師」)、等々。
 
===== 引用はじめ
 このように、ユーザをマーケティング・プロセスに巻き込んでいく顧客参加型のアプローチを採用する事業者のメリットは、自らの内部リソースにとどまらず、より多くの消費者の集合知や行動を価値創造に効果的に活用できることにある。Webマーケティングが先行するこのようなアプローチを実空間に埋め込むハード面とソフト面の技術の発展が、多種多様なまちの活性化を促すしくみをまちに実装するためのキーとなってくる。
===== 引用おわり
 

出典
鈴木淳一、川原靖弘、「第13章 実空間マーケティングの未来」、川原靖弘・斎藤参郎、「ソーシャルシティ」、放送大学教材(‘17)


0 件のコメント:

コメントを投稿