2017年11月14日火曜日

(1057) 「他者のための消費」と「経験の消費」。ボランティアがもたらす幸福感 / 「ソーシャルシティ」(5-4) (放送大学)


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(K0198) 仕事(2)  / トライアングル理論(14) <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/11/k01982-14.html
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ボランティアが幸福感をもたらす。その理由がよくわかる説明だと思う。
 

(1) 「他者のための消費」

 幸福感に関わる研究としては、自分のためにお金を消費するよりも他人のために消費したほうが、幸福感がもたらされるという研究も注目されている。

 他者に対する消費が幸福感を高めるという因果関係を明確にするために実験を行い、参加者に朝5ドルもしくは20ドルを渡したうえで、自分のため、もしくは他人のために、この金額をその日のうちに使い切るように指示をした。その結果、5ドルでも20ドルでも、渡されたお金を他者のために使った場合は、参加者たちの幸福感が上昇していたのに対し、自分のために使った場合には、このような幸福感の変化が見られなかった。
 

(2) 「経験の消費」

 経験の消費のほうが、人をより継続的に幸福にすることを示す研究が数多く提出されている。

 アメリカの大学生に、最近購入した物、もしくは経験を思い出してもらい、その購入によってどの程度、幸せになったかを回答してもらった。それによれば、物(服、テレビ、コンピュータなど)よりも経験(旅行、コンサート、外食など)を購入した場合の方が、幸福感の評価が高かったことが報告されている。

 物の購入は、買ったときには幸福感を得られるものの、時間の経過とともに、その物が存在することが当たり前になってしまい、次第に幸福感が薄れてしまう。それに対し、経験の購入は思い出としていつまでも残り、このような慣れが生じにくいためだと考えられている。
 


ボランティア活動を実際にすることによって、幸福感が上昇する。
 

出典
森津太子、「第5章 消費者の意思決定」、川原靖弘・斎藤参郎、「ソーシャルシティ」、放送大学教材(‘17)

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