2017年10月25日水曜日

(1036) 奇異な国の奇異な戦略 ~ 歪んでいないか、選挙予想


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(K0177) 「定年後トライアングル・モデル」 / トライアングル理論(5) <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/10/k01775.html
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「勝ち馬に乗る(有利な方につく。勝った方に味方して便乗する。勝負事に勝った人、事業などで成功した者、力のある人の側について恩恵を受ける)」(デジタル大辞泉)という言葉がある。例えば、自民党総裁選挙において二人が拮抗しているとき、傍観する政治家たちは、最初は様子を見ていても、どちらかが勝ちそうなのがわかると、雪崩のように皆そちらに流れ、ゆくゆくのポストを狙う。


ところが甲子園野球や選挙になると、「判官びいき(悲劇的英雄、判官源義経に同情する気持ち。転じて、弱者・敗者に同情し声援する感情をいう)」(デジタル大辞泉)という全く違う態度を日本人はとる。
 

「苦戦しています。あと一歩です。清き投票をお願いします」というのが、選挙演説の常套句となっている。「私は負けそうだ」と言う。「勝ち馬に乗る」原理なら票は逃げ、「判官びいき」なら票が来る。つまり、日本国民の選挙原理は、「判官びいき」なのである。
 

「自民党大勝」いう選挙予想で自民党が負け、「自民党苦戦」という選挙予想で自民党が勝った例は、何回もある。これを応用すると、ある新聞社がA党を勝たせB等を負けさせようと企図した時、選挙予想において、A等を過小評価し、B等を過大評価すれば、投票を自分の思う方向に誘導できる。このようなことが起こったのではないかと考えた次第である。

 

前回の再録(選挙予想の評価)

===== はじめ

(1)     朝日新聞
 立憲(14人過小評価)、希望(6人過大評価)

(2)     毎日新聞
 立憲(8人過小評価)、自民(8人過大評価)

(3)     三社平均
 立憲(8人過小評価) … 朝日新聞と毎日新聞の過小評価の影響

(4)     産経新聞
 希望(6人過小評価)

(5)     藤波(B)
 希望(7人過小評価)

(6)     藤波(A)
 (過大評価・過小評価なし。最大誤差3人)

===== おわり
 

ここから逆読みすると、次のような推論になる

(1)     朝日新聞は、立憲を勝たせ、希望を負けさせたかった

(2)     毎日新聞は、立憲を勝たせ、自民を負けさせたかった

(3)     三社平均 … 意図なし

(4)     産経新聞は、希望を勝たせたかった

(5)     藤波(B)は、希望を勝たせたかった

(6)     藤波(A)は、企図が無かった

 
このうち産経新聞の日頃の記事から見るに、彼らが「希望を勝たせたかった」と考えることは、あり得ない。単に、希望の逆風を過大評価しただけだったと思う。藤波(B)は、日頃、産経新聞を読んでいるので、影響されたのだと思う。

 
藤波(A)、藤波(b)、産経新聞は、世論を操作する意図なく、純粋に予想したので、好成績を収めた、と言って矛盾は生じない。
 

朝刊販売数でみると、朝日新聞は産経新聞の4倍、毎日新聞は産経新聞2倍である(添付図参照)。販売数だけで決めることはできないが、朝日新聞や毎日新聞の取材力が劣っているとは考えにくい。それなのに、選挙予想に何故、惨敗したのか。純粋に選挙予想せず、予想精度を犠牲にしても、世論を操作するために、予想を意図的に歪めたのではないかと私は疑っている。確たる証拠はないので、「私はこう思う」としか言えない。今のところ仮説にすぎない。
 

私の仮説の正しさは、次のようにして確かめられるだろう。

(1) 過去数回の選挙予想を振り返り、特定の新聞社が特定の傾向を続けていたら、私の仮説は支持される

(2) 日頃の新聞記事が今回指摘した傾向と一致していたら、私の仮説は支持される

その確認まで手が回らないのが、残念だ。

 

なお、欧米では「勝ち馬に乗る」原理なので、勝たせようとする党を過大評価し、負けさせようとする党を過小評価するだろう。全く反対の戦略を用いると思う。

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