2017年4月25日火曜日

(853) 朝の詩_(9) ほめる・(10) 心暖まりて


(A)     ほめる

(B)     心暖まりて

 
===== 引用(A) はじめ

朝の詩

 ほめる

  千葉県柏市
  飯村 雅子 59

 
歳を重ねて

上手になったことは

自分をほめること

 
不器用だけれど

一生懸命

生きている

 
そんな自分を

認められるように

なったこと

 
(選者 新川和江)
===== 引用(A) おわり
産経新聞 (2017/3/26)

 

不器用だけれど
一生懸命
生きている

そういう貴方が
見えるようになってきた


一生懸命になれないと
悩んでいる姿は
不器用だけれど、

そのように
一生懸命生きている

 
誰もが
一人の例外もなく
一生懸命生きている

そう気づいて
一人一人に
敬意を抱くようになった

 
歳を重ねて
少し、
上手になったこと

 

===== 引用(B) はじめ

朝の詩

 心温まりて

  兵庫県西脇市
  山下 智一郎 53

 
両手で

私の手を取り

暖めようと

してくれた人

その手は私より

さらに

冷たかったけれど

 
(選者 新川和江)
===== 引用(B) おわり
産経新聞 (2017/4/3)

 

両手で
あなたの手を取り
暖めようとした

あなたの手の方が暖かかった
 
あなたの手はピクッと動き
握り返してきた

 
そんなことも、あったな

 
両手で
あなたの手を取り
暖めようと思った

でも、
私の方が冷たかろう
 

差し伸べて止まった手を

あなたは、
にっこり笑って
両手で包んだ

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