2017年1月15日日曜日

(754) 春はあけぼの…平安エッセイ 清少納言『枕草子』


 2017111日(水) BS朝日 放映済み


 

===== 引用 はじめ

今夜の名作はおよそ1000年前に執筆された「枕草子」。清少納言の手による随筆で、平安時代の女性の日々をつづった、いわば“エッセイ”や“ブログ”のようなものでした。「徒然草」「方丈記」と並ぶ日本三大随筆のひとつでもある「枕草子」。実は現代の日本人も共感できる内容がたくさん詰まっています。

===== 引用 おわり
番組ホームページより

 

===== 引用 はじめ

「虫は」「木の花は」「すさまじきもの」「うつくしきもの」に代表される「ものづくし」の「類聚章段」をはじめ、

日常生活や四季の自然を観察した「随想章段」、

作者が出仕した中宮定子周辺の宮廷社会を振り返った「回想章段」(日記章段)

など多彩な文章から成る。

 …

 作者の洗練されたセンスと、事物への鋭い観察眼が融合して、『源氏物語』の心情的な「もののあはれ」に対し、知性的な「をかし」の美世界を現出させた。総じて簡潔な文で書かれ、一段の長さも短く、現代日本人にとっても読みやすい内容である。

 …

 枕とは何を意味するのかについては、古来より研究者の間で論争が続き、いまだに解決を見ない。そのうちの代表的な説を以下に述べる。

1.     備忘録説:備忘録として枕元にも置くべき草子という意味

2.     題詞説:歌枕・名辞を羅列した章段が多いため(「枕」を「枕詞」「歌枕」などの「枕」と同じく見て、内容によって書名を推量した説)

3.     秘蔵本説:枕の如く人に見すまじき秘蔵の草子

4.     寝具説:「しき(史記→敷布団)たへの枕」という詞を踏まえた洒落

===== 引用 おわり
Wikipedia 『枕草子』

 

  胸のどきどきするもの

スズメの子を飼う

 赤ん坊を遊ばせている所の前を通る

 上等の香をたいて、一人横になっている時


 髪を洗い、お化粧をして
 いい香りをしみ込ませた服などを着た時

 好きな人を待っている夜
 雨の音、風が吹き、ガタガタ音がするのも
 ハッと胸が騒ぐ

 

   めったにないもの

舅にほめられる婿

 また、姑にほめられるお嫁さん

 毛がよく抜ける銀の毛抜き

 主人の悪いことを言わない使用人

 全然欠点のない人


 顔だち・心・ふるまいも優れていて
 ずっと世間で人付き合いをしてきたが、
 ほんの少しも非難を受けない人

 同じ仕事場で働いている人で、
 互いに礼を尽くし
 少しの油断もなく気を使い合っている人が
 最後まで本当のところを見せない
 というのも、めったにない

 

  体裁が悪いもの

 他の人を呼んだのに
 自分かと思って出てしまった時
 ものなどをくれるときは、なおさら


 かわいそうな話など人が言いだして、
 ちょっと泣いたりする時
 かわいそうだと思いながらも涙がいっこうに出てこないとき
 本当に体裁が悪い。

 

  「春はあけぼの…」日本の四季

春はあけぼの。夏は夜。秋は夕暮れ。冬はつとめて(早朝)。

 → 写真


 


次回は、

118日(水)放送】 BS朝日  22:00 23:00

日本のアンデルセン 小川未明 朗読「赤い蝋燭と人魚」ほか

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