2016年12月27日火曜日

(735) 「糸魚川の12/22大規模火災」に思う


200人以上が焼け出された22日発生の新潟県糸魚川市の大火、
被災された方々にお見舞い申し上げます。


===== 引用はじめ

 新潟県糸魚川市の大火は、木造建造物が密集した地域で起こる火災の恐ろしさをまざまざと見せつけた。

 22日午前に中心市街地で発生した火事は、強風にあおられて約150棟に延焼した。被害は約4万平方メートルに及び、鎮火までに30時間を要した。

===== 引用 おわり

 


不幸中の幸いは、消防団員9人、住民2人がけがをしたものの死者を出さなかったことだ。

  被災者の多くが取材に対し、自宅内や事務所内にあった防災行政無線の受信機が発する警告音で火災発生を察知した証言した


  日中の火災だったので、状況判断や避難行動がしやすかったこともある

 
  住民の証言から浮かぶのは「隣近所に声を掛け合って逃げた」という地域のつながりだ。深夜の火事でも教訓になる

 

 一方、これだけ大火になってしまった要因としては、テレビ解説によれば、

(1)   木造建造物の密集地帯である。しかも、入り組んだ細い路地。

(2)   強風であった(特に、飛び火で拡大した。火の粉だけではなく、燃えた木の塊が飛ぶ)

(3)   消防車が足りなかった(応援要請の課題も含む)

この中で、(1)(3)については今後何らかの対策ができそうな気がするが、私は口出す立場にはいない。

 


 私が注目したのは「東西方向への延焼防止に重点を置いた」という解説である。

 地図で見ると、南風にあおられて火元から北へ延焼が進み、海で止まっている。もしも海でなく宅地が続いていたら、さらに延焼が続いていたのではないか。一方、東西方向へは、ある一定幅で収まった。

 想像であるが、消火に当たられた方は、北への延焼を食い止めたかったが、限りある消化体制を考慮すると、東西への延焼防止に回らざるを得なかったのではないか。多分、風下での消火活動は、危険が大きいということもあるだろう。燃えていない家を守るために、燃えている家を消しにいけない状態でもあったのだろう。

 
 目の前に困っている人、助けを求めている人がいても、大局としては他に回らざるをえない。これが現実であり、現実を受け容れざるをえない。


 全体を見なければならない。

    北への延焼を食い止められなかったが、東西への延焼はなんとかこのラインで食い止めることはできた

    燃えている家を消せなかったが、隣の家が燃えることを防ぐことはできた

写真は、産経新聞より。




 

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