2016年4月29日金曜日

(493)  「金色夜叉」「カラマーゾフの兄弟」


  参考 : 2016/04/27  BS朝日放映 「あらすじ名作劇場」

 
 「あらすじ名作劇場」で「金色夜叉」と「カラマーゾフの兄弟」を見た。
原文を読んでいないので、テレビで見た印象を述べるしかないが、二つは似ているという印象を受けた。

    事件
物語の展開

    人間模様
個としての人間、人と人の間に横たわるもの、
個々の人関係の相互作用、集団(人間関係のネットワーク)

    心の動き
   恋愛感情、喜怒哀楽、その他(正義感、価値観、…)
   個々人の心の動き、心の動きの相互作用
 
私は小説をあまり読まない。「二つは似ている」と言ったが、そもそも小説なるものは、この3要素を備えているのではないか。 さらに「この3要素がそろったものが小説だ」「この2作品は小説らしい小説だ」と思った。
ただ、「小説とは何か」議論を本格的に始めると、どうだろうか。「あなたは小説をそう定義したのね」と軽く流してください。


 「金色夜叉」は、「来年の今月今夜のこの月を僕の涙で曇らせてみせる」という科白が有名で、わたしはこれしか知らなかった。てっきり最後に出てくるのかと思い込んでいたが、ごく最初の方に出てきて、この後本格的にストーリが進んでいく。
途中で作者(尾崎紅葉)が死んでしまい、未完だそうだ。

あらすじについては、例えば、

 
 「カラマーゾフの兄弟」は、長いカタカナ名人物がたくさん出てきて、ややこしく、完読した人は素晴らしい、と聞いたが、そうだろうなと思った。
これもまた、続編の構想があったが、作者(フョードル・ドストエフスキー)が死んでしまい、未完だそうだ。

あらすじについては、例えば、

 「あらすじ名作劇場」では、短い日本人名に直して、コンパクトに話をまとめていたが、それでも最後には、頭がゴチャゴチャになった。やはり、私は、小説は苦手のようである。今の私には、手に負えそうにない。

 

 でも、小説は、読む人の人生を豊かにしてくれるというのは、確かだと思う。私自身の人生は一回きりだが、小説を通じてたくさんの人生を追体験させてくれる。しかもその小説をどう読み、どう解釈し、そこから何を受け取るかは、読者にゆだねられている。

「事件」「人間模様」「心の動き」に注目しながら、読みやすい小説を少しずつでも読んでいこうかなと思った。小説の読み方としては邪道かもしれないが、小説は、どんな読み方をされても、許してくれるのではないだろうか。

 
BS朝日放映の「あらすじ名作劇場」。
次回は、【54日(水)22:00 – 23:00
「トム・ソーヤの冒険」「銀河鉄道の夜」

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